2017 Fiscal Year Research-status Report
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16K12412
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| Research Institution | Shimane University |
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Principal Investigator |
神谷 年洋 島根大学, 総合理工学研究科, 教授 (70415660)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | プログラム解析 / プログラム理解 / 保守 / デバッグ / 動的解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実績は次の(1)から(3)である。
(1)データフロー特定技術: 前年度の報告で予定していた、本研究課題が掲げている「意味論プラガブルなプログラム解析エンジン」の一部であるデータフローを追跡する機能について、実装および小規模なプログラムへの適用実験を行い、国内の研究会にて発表した。実験では、適用対象のTODOアプリにユーザがデータを入力し、それをDBを保存して終了、再起動してDBから検索し表示させた。データは2つのプロセスのメモリ空間と、ファイルシステム上のデータベースを行き来するが、提案手法によりこのようなデータフローを特定し視覚化できた。この実装は（応募時点では予想していなかったが）適用範囲が広いことも特徴となっている。すなわち、適用対象となるプログラムのソースコードやデータベースやOSなどに特別な修正や細工を必要とせず、プログラムを実行する仮想機械の（デバッグサポート用の）実行トレース取得機能を通じて実行状況を取得するため、既存のプログラムへの適用が容易であり、また、特定のデータベースなどに依存することなく適用可能である。
(2) データフロー特定技術のデバッグへの応用: この実装を改良し、より大きなプロセスへ適用できるようにするとともに、複数のオープンソースプロジェクトのプロダクトに適用し、そのプロジェクトで実際に報告されている不具合の特定（デバッグ作業の一部）に有効であるかを評価する実験を行った。さらに実験を重ねて、H30年度に研究発表を行う予定である。
(3) データフロー特定技術と相互運用可能な重複コード検出技術: 前述のデータフロー特定技術と同様に実行トレースからプログラムの類似箇所を特定する手法を考案し、その実装を試験的に行った。これにより、提案手法が保守プロセスにおいて、不具合修正と重複コードの修正を伴うより広範な保守作業に利用できることを目指す。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究の進捗や研究費の執行が遅れている。次に理由を述べる。
(1) 手法の実装の予想外の困難さ: 現実的なアプリケーションに適用する実験を行うためには、手法の実装がスケーラビリティを持つ必要がある。実装の改良に想定したより時間がかかったため、実験に取り掛かれる時期が遅くなった。
(2) 研究業務に避ける時間の減少: 所属する学部が改組を行うタイミングであったこと、および、就職委員に任命されたために、これら委員会の作業量が膨大なものとなり、特に年度の後半において研究業務を圧迫した。
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| Strategy for Future Research Activity |
H30年度は応募時点での研究計画の最終年度に当たるため、研究内容を論文として公表することを最優先の目標とする。さらに、研究実績の概要で前述した(2)および(3)に関して可能な限り研究を進める。
H31年度は、(2)および(3)をすすめるが、特に提案手法およびその実装が本研究提案の応募時点での想定を超えて適用範囲が広いものとなった（単一の実行トレース収集ツールを様々なデータベスの実装を用いたプログラムに適用できるなど）ことを勘案し、その特性を最大限活用できる応用を模索した研究課題へと発展させる予定である。
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| Causes of Carryover |
（理由）研究の進捗に遅れが生じ、研究発表として予定した国際学会でへの参加や論文投稿を取りやめた。
（計画）国際学会への参加または論文誌への投稿や英文校正の費用に当てることを想定している。
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Research Products
(3 results)
