2016 Fiscal Year Research-status Report
ネットワーク並列性記述のためのディレクティブ処理系OpenMNの実現
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16K12419
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
下條 真司 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (00187478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊達 進 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (20346175)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | SDN / 並列計算 / ネットワーク制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、複数の計算機をネットワークで接続して構成する分散並列システムの性能向上を目指し、ネットワーク資源に対する並列処理を明示的に指定したプログラミング手法・技術にアプローチする。初年度となる平成28年度は、本研究を推進していく上での関連研究および関連技術の調査から開始し、中期頃より「課題1. ネットワークディレクティブAPIの設計」を目的とした研究にシフトした。後半期より「課題2. ネットワークディレクティブプリプロセッサの設計・実装」を開始することを計画した。本計画に基づき、平成28年度は下記を行った。 (a)関連研究・技術調査:本フェーズでは、それ以降に行う(b)ネットワークディレクティブOpenMN APIの設計、(c)プリプロセッサの設計・実装を視野にいれ、ネットワークの動的な制御を可能とするSDN(Software Defined Networking)技術、ネットワーク仮装化技術NFV(Network Function visualization)、OpenMP、XcalableMP(XMP)、Objective-C等のディレクティブ処理系をはじめとする分散並列処理に関する関連研究、応用事例についての文献調査および技術調査を行った。 (b)ネットワークディレクティブOpenMN APIの設計:本フェーズでは、本フェーズでは、まずネットワーク資源に対して要求される並列性を網羅的に調査した。さらに、それらを機能、用途等の基準によりパターン分類を行うとともに、本フェーズで導出したパターン分類に基づき、ネットワーク資源に対する並列性を記述可能なOpenMN APIの設計に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、以下のフェースを研究計画に定め、研究を実施した。 (a)関連研究・技術調査 (b)ネットワークディレクティブOpenMN APIの設計 その結果、(a)は予定通り完了済みである。また、(b)については本年度および次年度で実施する計画であるが、構想当初に想定していたよりも、多岐にわたる事例の調査に基づく慎重な設計が必要であることが判明しており、すでに予定通りOpenMN APIの設計に着手しているものの、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度から継続となる「課題2. ネットワークディレクティブプリプロセッサの設計・実装」に取り組み、中期頃より「課題3. ネットワーク制御エンジンの設計と実装」に注力し、ネットワークディレクティブ処理系OpenMNを完成させる計画とする。 この研究計画に基づき、次年度は上述のフェーズ(c)に引き続き、下記のフェーズ(d)、(e)を推進する。 (d) ネットワーク制御エンジンの設計・実装:前フェーズで開発するネットワークディレクティブプリプロセッサからの出力となるネットワークフロー制御シーケンスに基づき、ネットワークを構成するOpenFlowスイッチにパケット転送ルールを配備するネットワーク制御エンジンを開発する。 (e) 実環境での性能評価と有用性検証:実環境下での評価を行い、論文発表などの成果取りまとめを行う。
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Causes of Carryover |
本年度、関連研究・技術調査を通じて、構想当初に想定していたよりも、多岐にわたるネットワーク利用事例の調査に基づく慎重な設計が必要であることが判明している。本研究成果の有用性・実用性を確保する上で、次年度以降に追加技術検証を行うことを計画しているため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
追加技術検証のための打ち合わせ旅費、関連技術調査のための調査旅費、技術検証のための物品費・消耗品、学会登録費、英文校正等を予定している。
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[Journal Article] SDN-accelerated HPC Infrastructure for Scientific Research2016
Author(s)
Susumu Date, Hirotake Abe, Dashdavaa Khureltulga, Keichi Takahashi, Yoshiyuki Kido, Yasuhiro Watashiba, Pongsakorn U-chupala, Kohei Ichikawa, Hiroaki Yamanaka, Eiji Kawai, Shinji Shimojo
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Journal Title
International Journal of Information Technology
Volume: 22
Pages: 1-30
Peer Reviewed / Open Access
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