2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16K12469
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
奥 寛雅 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (40401244)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 再帰性反射材 / 食べられる / 食材 / 寒天 / 複合現実 / プロジェクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,食品を素材とする光学素子の実現を目標に研究を進め,食べられる再帰性反射材を開発した.再帰性反射材はマシンビジョン用光学マーカーとしてよく利用されており,開発した再帰性反射材は食品の上や消化器官内壁面上に設置しても無害なマーカーとして利用することを目的とするものである. まず,再帰性反射材を実現する原理としてはコーナーキューブプリズムアレイ構造を採用した.次に,ゼリーを形成する透明な食材4種と透明な飴を形成するパラチノースを候補として可視光に関する透過率を測定した.透過率が比較的良い食材について既製品のコーナーキューブプリズムアレイを型として成型実験を行った.最後にその試作品について再帰性反射実験を行い,評価した食材の中では寒天が最も再帰性反射材形成に適していることを見出した. 次に,試作した再帰性反射材を実際に食材上の位置検出マーカーとして利用し,それに基づいて食材表面に位置を合わせて動的にプロジェクションマッピングするための実験系を構築した.実際にロールケーキの脇に設置した再帰性反射材に基づいて,ケーキ上に文字のアニメーションを安定して投影することに成功した. さらに,姿勢も検出可能とするために,再帰性反射材を利用した食べられるARマーカーを開発した.当該マーカーは食べられる再帰性反射材の上にスライスチョコレートでパターンを有する遮蔽材を設置し,全体としてARマーカーとして機能するものである.これをケーキ表面上に設置し,実際にケーキの姿勢に合わせて映像を投影することにも成功し,提案手法の有効性を示した. 以上の成果はインタラクション2017のインタラクティブ発表賞(PC推薦,一般投票),並びに国際会議ACM VRST2017においてBest Paper Awardを受賞した.さらに新聞やテレビ等で報道された.
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Remarks |
受賞3件: (国際)Best Paper Award, 23rd ACM Symposium on Virtual Reality Software and Technology (VRST '17) (国内)インタラクション2017インタラクティブ発表賞(PC推薦,一般投票)
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Research Products
(8 results)