2016 Fiscal Year Research-status Report
略地図の編集意図抽出に基づく応用フレームワークの開発
Project/Area Number |
16K12536
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
角谷 和俊 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (60314499)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 大輔 工学院大学, 情報学部, 准教授 (40589975)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 略地図 / 地理情報コンテンツ / ユーザ意図 |
Outline of Annual Research Achievements |
略地図自体の分析として(A)旅行のための略地図の作成意図および利用意図のモデル化と,略地図の応用方法の開発として(B)意図に基づく略地図の拡張手法に分けて取り組んだ. (A)旅行のための略地図の作成意図および利用意図のモデル化では,対象となる略地図の収集を行い,略地図の作成意図の種類について検討し,略地図の作成意図に対する必要となるスポットの付与・強調のモデルを構築について検討した.略地図データについては,東京,大阪,京都の主要な観光スポットのWebページに記載されている略地図画像を周辺テキストも含め収集した.それらの収集した略地図コンテンツの意図をモデル化するために,被験者を用いて様々な種類の略地図コンテンツに対し,意図に合致する略地図を選択する実験を行い,意図と略地図に関する傾向について知見を得た. (B)意図に基づく略地図の拡張手法の開発では,略地図に記載する適切なスポットの決定のために,ある領域における評価の高いスポットの抽出に取り組んだ.キーワードと領域の入力に対し,その中で評価が高いものの人があまり訪れない珍しいスポットを抽出するプロトタイプシステムを用いて,被験者を用いた実験を行った.数百個規模のキーワードと領域に対し,それに対応するスポット抽出を行うことで,ユーザのスポットに対する要求データ,そのときに有効なオブジェクトの抽出傾向に関する知見を得た.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度の(A)にて実施した略地図の意図分析実験及び(B)にて実験した地理情報コンテンツに対する要求収集実験により,各開発項目ともに計画に従って,目標を達成した.引き続き,2拠点における研究進捗状況を共有するために遠隔会議システムを利用し,月に1,2回程度の密なミーティングを行っている.その結果,平成28年度に開発を行った各手法において,その評価手法に対する適切なフィードバックを共有し,効率的に評価実験を行ったことで有意な成果を得た.
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度で構築した略地図の作成意図モデルに基づいたアプリケーションフレームワークの構築を行う.略地図に対し,ユーザは様々なインタラクションを行うことが考えられる.例えば,略地図に記載されたスポットに実際に訪れることや,略地図にスポットを書き加えるといったことが考えられる.これらは,観光スポットに対する選択操作と捉えることができる.同様に,削除や変更の操作も考えられ,このような,略地図に対するユーザのインタラクションからユーザの略地図に対する利用意図を抽出する.この利用意図に応じた略地図の更新を行えるフレームワークの構築に取り組む.
|
Causes of Carryover |
実データを用いた予備実験について,次年度の検証実験と併せて実施する方が効率的であるため,予備実験の一部を次年度に移動した.なお,この変更による計画の遅れはない.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
予備実験用の物品費の一部に使用する予定である.
|