2018 Fiscal Year Annual Research Report
International Comparative Study about Next-Generation of Digital Learning Environment and Its Evaluation
Project/Area Number |
16K12556
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梶田 将司 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (30273296)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 次世代デジタル学習環境 / オープンソース / ラーニングアナリティクス / BYOD / オープンスタンダード / ICT戦略 / 国際比較研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
3つの研究項目のうち,主に (2) IMS Caliper スキーマ設計・センサのOSS実装および (3) 次期教育用コンピュータシステムでの評価について研究を行った. まず,(2) についてはミシガン大学の研究協力者である Sean DeMonner 氏を日本に招聘,IMS Japan および京都大学学術情報メディアセンターのセミナーや,京都大学の教育の情報化において指導的な役割を果たしている北野教育・情報担当理事,飯吉高等教育研究開発推進センター長兼教育担当理事補,喜多情報環境機構長らと議論・意見交換を行った結果,大学レベルのデータマネジメントに係る戦略的な取り組み方の違いが浮き彫りになった.特に,ミシガン大学が総額で 100M USD (約120億円) の資金を投入し,「ミシガンデータサイエンスイニシアティブ」を立ち上げ,研究分野ごとの研究投資と情報環境整備の双方を組み合わせて行うことで,研究者マインドでのリーダシップとデータ科学のための情報環境整備との間を全学レベルですりあわせるとともにオープンスタンダードを盛り込んだ最先端のデジタル学習エコシステムを形成していることが明確になった. (3) については,平成30年3月運用開始した教育用コンピュータシステムの安定運用に向けて尽力することで,BYOD を前提とした新しい教育学習環境での利用を促進した結果,科学的な視点で情報環境を観察・評価するための基本的なデータが蓄積されつつある. なお,ラーニングコモンズに関する国際比較研究については情報処理学会への論文投稿を進めるとともに,研究データマネジメントに関する研究活動とのシナジー効果の結果,次世代デジタル学習環境評価方法論・尺度の第一段階として大学レベルのデータマネジメント成熟度モデルが明確になった.
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