2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K12571
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
岩崎 慶 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (90379610)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | モデリング / 雲 |
Outline of Annual Research Achievements |
屋外景観の画像生成(レンダリング)において,雲は重要な要素の一つである.雲の形状をモデリングするための手法はいままでに数多く提案されてきたが,写実的な3次元の雲を生成することは未だに挑戦的な研究課題である.本研究では,1枚の写真から雲のボリュームテクスチャを自動的にモデリングする手法を提案する.入力データとして,雲の写真と流体シミュレーションによって生成した例示となる雲のボリュームテクスチャ(以降,例示ボリュームと呼ぶ)を用意する.出力となる雲のボリュームテクスチャは,レンダリング結果が入力写真と類似するように例示ボリュームから合成する.本研究により,雲のボリュームテクスチャ生成を大幅に簡略化することで,コンテンツ制作の一助となることを目標とする.H28年度までにプロトタイプシステムを作成し,基盤となるシステムは開発をしたが,いくつかの問題点が明らかになった.まず,雲の外観を再現するためには,雲内部で複数回散乱する光である多重散乱光を考慮する必要があるが,計算コストが高いためプロトタイプシステムでは導入していない.また,正面からレンダリングした画像は入力写真と類似しているが,側面から見ると不自然な形状をしているという問題がある.
H29年度は,雲の多重散乱光の輝度計算を効率的に行うための手法として,多光源レンダリング法の開発を行った.仮想的な線光源であるVirtual Ray Lightを用いて関与媒質をレンダリングする手法を提案した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多重散乱の考慮に関しては,基盤となる関与媒質レンダリングプログラムの開発を行っている.しかしながら,関与媒質を均質と仮定しており,雲のような場所ごとに密度が変わる非均質な関与媒質に適応できていない.また,側面から見た雲の不自然さの解決に関しては,着手できていない.
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Strategy for Future Research Activity |
シミュレーションによって雲の密度データを作成し,ある視点からレンダリングした雲の画像と雲の奥行き画像を学習し,雲の入力画像に対して,奥行き画像を機械学習によって推測するシステムの開発を予定している.
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Research Products
(6 results)