2016 Fiscal Year Research-status Report
地方文化施設を基盤とする「Flight プラネタリウム」の開発と研究
Project/Area Number |
16K12572
|
Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
星野 浩司 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (60552205)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | バーチャルリアリティ / 複合現実感 / ミュージアム / 情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、来館者数が減少傾向にある地方科学系博物館を基盤とし、Droneのフライト技術やホバリング技術とプロジェクションマッピング技術による高輝度特性を活かした実世界とプラネタリウムの虚像世界を融合させる世界初の屋外型プラネタリムを開発するものである。平成28年度は、研究に関連した取り組みやシステムの研究・調査として、国内外の先進施設や関連研究について調査を行っており、それらの事例における問題点や課題点の抽出と分析を行っている。(フランス)パロット社にてDrone機器調査、パリ天文台にて星座に関する書籍調査、(ブリュッセル)ゲントにて光のフェスティバル、(オランダ)ライトフェスティバル等のプロジェクションマッピングの現地調査を行なった。また、それらの事例に関する分析データを基礎として、開発システムの基礎設計と開発を行っており、次年度へ向けた基礎研究資料の構築を行なっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画である平成28年度「国内外の先進事例の調査と分析、資料収集」として、(フランス)パロット社にてDrone機器調査、パリ天文台にて星座に関する書籍調査、(ブリュッセル)ゲントにて光のフェスティバル、(オランダ)ライトフェスティバル等のプロジェクションマッピングの現地調査を行なった。特に、(フランス)パロット社ではこれからのDroneのあり方を模索する貴重な調査データが収集でき、現段階でのプログラム開発におけるプラットフォームとして、他社のDJI社との比較分析を行っている。また、現地調査として訪問したベルギーやオランダにおいて、プロジェクションマッピングがより細密な彫刻を施した建築物であるほど、効果的な視覚効果を得られることが確認された。また、これら貴重なデータを詳細に分析することで、次年度の機器開発に向けた基本設計における質の高い基礎データとしている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、国内外の調査・研究による分析データを基礎として、開発システムの基礎設計を行っており、平成29年度における開発としては、「屋外型プラネタリム“Flight プラネタリウム”の設計と開発」として、前年度の調査・研究による基礎データを資源とし、投影スクリーンやプログラム稼働Drone設計と開発、展示コンテンツの企画・構成を行う。特に、今年度は、GPS等の位置情報による稼働や複数台のDroneの制御などより高度な詳細設計を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
平成28年度は「国内外の先進事例の調査と分析、資料収集」として、(フランス)パロット社にてDrone機器調査、パリ天文台にて星座に関する書籍調査、(ブリュッセル)ゲントにて光のフェスティバル、(オランダ)ライトフェスティバル等のプロジェクションマッピングの現地調査を行なった。ただし、当初計画における初年度導入予定だったDroneがプログラム言語や基礎設計に依存するため、慎重に選定する必要があり、Droneの特定作業に時間を要し、機器の導入を次年度に繰り越すこととした。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度の調査・研究による基礎データを資源とし、投影スクリーンやプログラム稼働Drone設計と開発、展示コンテンツの企画・構成を行う。 1)「プログラム稼働Droneによる投影スクリーンの座標情報による適正設置」 今回、開発するDroneは、GPSによる座標情報を持つことから、天体の位置を確認し、適正位置にプログラム制御で移動し、昼間、星が確認できない時間帯に事前設置を行うことが可能となるようプログラム開発を行う。 2)「展示コンテンツの企画・構成と照射実験」 Droneによる投影スクリーンへの投射に使用する展示コンテンツの企画・開発と仮段階での投射実験を実施する。その際に、上空で風等の影響を大きく受けないスクリーンの検討や比較分析データを実証実験により収集する。
|