2017 Fiscal Year Research-status Report
地方文化施設を基盤とする「Flight プラネタリウム」の開発と研究
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16K12572
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
星野 浩司 九州産業大学, 芸術学部, 教授 (60552205)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | バーチャルリアリティ / 複合現実感 / ミュージアム / 情報システム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、来館者数が減少傾向にある地方科学系博物館を基盤とし、Droneのフライト技術やホバリング技術とプロジェクションマッピング技術による高輝度特性を活かした実世界とプラネタリウムの虚像世界を融合させる世界初の屋外型プラネタリムを開発するものである。平成29年度は、実証実験の際に使用する機体の選定、購入を行ない、同時にシステム開発を進めている。システム開発においては、前年度で検討した各種の事例や類似研究を下地に基礎設計を行ない、詳細設計を元に実機とPCを繋げてのシステム開発を行っている。また、実機においては、福岡県の糸島地域にてフライトテストを数回行ない、2台中1台の回転翼の出力不足が発覚したため、販売元に検査を依頼し、初期不良のため無償での修理を行っている。さらに、フライト時に使用するスクリーンは選定作業の結果、大型展示会で使用される特殊な生地を特定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に比較調査した結果、DJI社が開発・販売しているMATRICE100を選定し、機器の購入とフライトテストを行っている。フライトテストは糸島にて海風のある中、ホバリングテストを行っており、テストの結果、2台中1台の回転翼の出力不足が発覚したため、販売元に検査を依頼し、初期不良のため無償での修理を行っている。検査修理にて多少のスケジュールの遅延が生じたが、その間は、システム開発を同時進行することで調整を行っている。また、ドローンのフライト時に使用するスクリーンの素材についても調査研究を行っており、当初予定の農業用スクリーではなく、京都に本社を構えるあるメーカーの大型展示会で使用される伸縮性のある特殊な生地が今回のシステムに最適であることが分かったため、生地の織り方による目の詰まり方を検討し、特定を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、「屋外型プラネタリム“Flight プラネタリウム”の設計と開発」として、前年度の調査・研究による基礎データを資源とし、投影スクリーンやプログラム稼働Drone設計と開発、展示コンテンツの企画・構成を行なっており、次年度に向けた基礎開発を進めている。特に、今年度は、GPS等の位置情報による稼働や複数台のDroneの制御などより高度な詳細設計と共に開発の最終作業と実証実験の実施を行なう予定である。
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Causes of Carryover |
平成29年度は前年度の調査・研究による基礎データを資源とし、投影スクリーンやプログラム稼働Drone設計と開発、展示コンテンツの企画・構成を行なった。この中で、システム開発に関し、シミュレーション起動の調査に時間がかかり、当初計画のシステムの完成段階まで行かなかったため、システム開発の予算執行を次年度に繰り越すこととした。
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