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2016 Fiscal Year Research-status Report

難燃剤曝露は肥満を基本病態としたアレルギー性喘息の発症・進展に寄与し得るか

Research Project

Project/Area Number 16K12612
Research InstitutionNational Institute for Environmental Studies

Principal Investigator

柳澤 利枝  国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, 主任研究員 (70391167)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小池 英子  国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, 室長 (60353538)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2018-03-31
Keywords肥満 / 難燃剤 / 衛生 / アレルギー・喘息 / 免疫学
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、食餌性肥満アレルギー性喘息マウスモデルの作製を試みた。C57BL/6J雌雄マウスに対し、5週齢より高脂肪食(HFD,脂肪分:60%カロリー比)、あるいは普通脂肪食(ND)を自由摂取させた。肥満が成立した12週齢より卵白アルブミン(ovalbumin; OVA)4、10μg/mouseの2用量を反復的に気管内投与した。肺機能の経時的変化は、メサコリン吸入刺激による気道抵抗指標 Enhanced pause(Penh)を測定することにより評価した(16、18、20週齢)。
雄マウスでは、ND群においてOVA用量依存的に好酸球の浸潤を主とした肺炎症が亢進した。一方、HFD群ではOVAによる肺炎症はND群に比し減弱しており、用量依存性も認められなかった。気道反応性は、20週齢においてHFD、ND群いずれもOVA 10μg/mouse投与でPenh値の上昇を認め、HFD群でより顕著であった。
雌マウスでは、ND群、HFD群いずれもOVA用量依存的に肺炎症が亢進し、好酸球に加え好中球数の増加が顕著であり、雄よりも炎症の程度が強かった。食餌による明らかな差異は認めなかったが、ND群で亢進する傾向にあった。気道反応性は、20週齢でHFD、ND群いずれもOVA投与でPenh値の上昇傾向を認め、ND群でより顕著であった。16、18週齢では雌雄ともに各群における明らかな気道反応性の違いはなかった。
以上の結果から、OVA気管内投与によるアレルギー性喘息の病態形成には性差があり、肥満を基本病態とした場合の反応性も雌雄によって異なることが明らかとなった。難燃剤曝露による影響検出には、中程度の炎症反応が望ましいことから、曝露実験はOVA 4μg/mouse、20週齢で評価を行うこととした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

予定していた人員が確保できなかったためと、研究分担者が他の研究課題で多忙を極めたため、病態モデルは確立できたが、炎症性変化等の影響解析に若干の遅れが生じた。また、難燃剤の曝露方法(飲水、混餌、強制)の設定に時間を要したため、次年度からの開始となった。

Strategy for Future Research Activity

昨年度確立した食餌性肥満アレルギー性喘息マウスモデルを用い、難燃剤の混餌投与による喘息病態への影響について検討を開始する。
対照として非肥満アレルギー性喘息マウスへの影響も検討する予定であったが、肥満病態に焦点を絞って検討することとする。研究の進捗、予算状況によっては検討も考慮する。

Causes of Carryover

肺や二次リンパ組織の影響解析、および難燃剤曝露実験の開始が次年度になったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

肺や二次リンパ組織の炎症性変化、および免疫担当細胞の活性化等に関する解析を進める。
昨年度確立した食餌性肥満アレルギー性喘息マウスモデルを用い、難燃剤の混餌投与による喘息病態への影響について検討を開始する。

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Published: 2018-01-16  

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