2018 Fiscal Year Annual Research Report
Bioremediation of 1,4-dioxane-contaminated groundwater using 1,4-dioxane-degrading bacteria and their specific stimulants
Project/Area Number |
16K12624
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池 道彦 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40222856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
惣田 訓 立命館大学, 理工学部, 教授 (30322176) [Withdrawn]
井上 大介 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (70448091)
黒田 真史 大阪大学, 工学研究科, 助教 (20511786)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 1,4-ジオキサン / バイオレメディエーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の研究では、平成29年度に1,4-ジオキサン(DX)分解菌の集積に有望な炭素源として見出されたテトラヒドロフラン(THF)の汎用性を明らかにするため、都市下水処理場の活性汚泥を対象としてDX分解菌の集積を試みた。その結果、活性汚泥の種類(DXへの曝露歴)によらず、THFを用いた集積培養により、DX分解能が短期間で向上し、DX分解菌を集積できることが確認され、THFが環境試料からのDX分解菌の集積に有効であることが改めて示された。しかし、THFによる集積を継続するとDX分解能が低下してしまうことが観察された。微生物叢解析の結果、非DX分解菌と考えられる微生物の優占化が確認されたことから、詳細なメカニズム解明には至らなかったものの、非DX分解菌の共生がDX分解能の低下にとながったと推察された。このため、複合微生物群にDX分解能を安定して発揮させるためには、DX分解菌が有利に機能するように制御するだけでなく、非DX分解菌との共生関係も踏まえた制御を行うことが重要であることが示唆された。 平成28-30年度の3年間の研究期間を通じて、本研究では、DX汚染の浄化に有効なバイオレメディエーション技術の基礎を確立することを目指し、DX分解菌の特異的活性化、ならびにDX分解菌の選択的集積に資する炭素源の探索を試みた。その成果として、DX分解菌を特異的に増殖させ活性化する炭素源としてジエチレングリコールとグリオキサールを見出した。他方、複合微生物群集からDX分解菌を選択的に集積し得る炭素源としてTHFを見出すことができた。これらの特定の炭素源の活用によってDX汚染の効果的な浄化が可能であると考えられ、今後のDX汚染浄化技術開発につながる有意義な成果を得ることができたといえる。
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Research Products
(7 results)