2019 Fiscal Year Annual Research Report
Environmental and economic effects of a hydrogen energy society considering changes in consumer behavior
Project/Area Number |
16K12663
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鷲津 明由 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (60222874)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スマートエネルギーシステム / ソーシャルキャピタル |
Outline of Annual Research Achievements |
水素エネルギーを活用したスマートエネルギーシステムを分析するために,2011年次世代エネルギーシステム分析用産業連関表(IONGES)を作成した。これは過年度に手掛けた2005年IONGES,2005年地域間IONGESの成果をアップデートするとともに,過年度の経験を踏まえて,スマートエネルギーシステム分析目的に合わせて,表章形式等を精緻化したものである。同表を用いたユニットストラクチュア分析によって次世代エネルギーシステムが誘発する経済循環の特徴を比較した。IONGESでは,総務省の産業連関表に再生可能エネルギーの発電施設建設部門と経常運転(発電)部門が付け加えられている。近年では,農村のバイオマスエネルギーを活用した水素エネルギーシステムの構築なども進んでいるため,2011年IONGESでは,対象とするバイオマス発電部門を細分化し,同発電活動が地域経済に及ぼす影響をより正確に分析できるように関連部門を表章した。 また,水素エネルギーシステムのような次世代エネルギーシステムが技術的に先走るばかりでなく,その利用が人々の豊かさを増すという確証が必要との認識から,「エネルギー技術を含むスマート社会技術利用はソーシャルキャピタル(SC)を高める」および「スマートなエネルギー技術を持つスマートシティを志向したまちづくりによりSCは高まる」という仮説を検証し,SCに影響を与える要因について検討した。SC指標は,近年,まちづくりy農村再生計画などの成果指標として注目されている指標である。具体的には,スマートシティを志向したまちづくりを行っている横浜みなとみらい21地区と対照地域(その他の首都圏)のマンション住民に対してアンケート調査を実施しSC指標を調査した。その結果,スマートエネルギー利用を志向したスマートシティの構築はSC指標を高めることが確認できた。
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