2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on migration for child care to rural areas
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16K12694
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Research Institution | International Pacific University |
Principal Investigator |
村田 久 環太平洋大学, 次世代教育学部, 教授 (80350445)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 田園回帰 / 移住 / 子育て |
Outline of Annual Research Achievements |
2016年度は行政統計の2次分析を実施した。Uダーン、I/Jターン者が移住前後で感じたギャップを析出した。日用品の買い物環境、居住環境についてギャップを感じる人は相対的に少ないが、交通インフラ、教育環境、医療・福祉サービス、移住後の支援体制で不満を感じる人が多を明らかにした。さらに、大島及び岡山北木島を対象としてアンケート調査を行った。集計・分析の結果以下のことが明らかとなった。離島地域における幸福感については、男性が6.86、女性が7.17で若干女性が高かった。離島地域の魅力について男女差が見られた項目としては、「働きやすさ」は男性で高く、「近所づきあい」、「友達付き合い」は女性で高い傾向が見て取れた。 2017年度においては岡山県赤磐市においてアンケート調査を実施した。理想の子ども人数が実際持つと思う子ども人数より少ない理由としては、独身者では、「子育てや教育にお金がかかる」が38%、「高齢で生むのはいやだか ら」が16%、「自分や夫婦の生活を大事にしたいから」が9%、既婚者では「子育てや教育にお金がかかる」が49%、「自分の仕事に差し支える」が14%、「高 齢で生むのはいやだから」10%であり、経済的コスト、身体的コストが理由としてあげられている。 2018年度は調査の総括を行った。人口減少社会に突入した今、日本では田園回帰が起こらず、現実的にはメリットを無くしつつある都市に人口が集中する現象が起きている。一方、田園地域への移住を希望する層においても、特定少数・実名型ライフスタイルにあこがれているのではなく、漠然と豊かな自然の中で子育てや趣味を行いたいとイメージが先行していることを示した。
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Research Products
(5 results)