2017 Fiscal Year Research-status Report
カンボジアでの被服学教育プログラムによる生活視点での新たな国際協力手法の構築
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16K12695
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Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
楠 幹江 安田女子大学, 家政学部, 教授 (40071609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 俊亮 安田女子大学, 家政学部, 助教 (80580076)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 家政学 / 被服学 / 国際協力 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、カンボジアを主たる地域とし、家政学の中でも被服学を中心に据え、被服学の授業・ワークショップによるカンボジア女性への技能習得の検証を基に、被服学の教育プログラムの作成を行うことを目的として研究を行っている。 昨年度は、衣服に関する基礎的内容に関する講義及び被服製作実習を実施した。その結果、国際的な教育プログラムにおける被服学の授業においては、語学を介さないコミュニケーションや指導の場が多いという知見を得た。また、グループ学習を取り入れた方法がより効果的であるのではないかという可能性を得た。そこで、今年度は、制服の下衣である巻きスカートの製作の授業プログラムの開発にあたり、グループ学習を取り入れた方法の検証を行った。また、教材とした巻きスカート型の制服の下衣は、カンボジアの家庭科教科書の分析を行い、また現地の風習・文化に即したものとして新たにデザイン・製作した。これらのプログラムの実施並びに、実証授業の結果の分析を行い、国際的な教育プログラムにおける被服学の授業において、グループ学習の効果も確認されるなどの成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
カンボジア・シェムリアップ州を中心に研究調査・被服学教育授業の実施及び検証などを今年度も展開した。シェムリアップ州の農村部の中学校を主な対象とし、家庭科の被服教育のモデルケースを構築するべく進めている。平成29年度には、平成28年度に実施したカンボジアの家庭科の教科書の翻訳・分析、シェムリアップ州の農村部の中学校での被服教育授業の実施・検証などの結果を基に、新たな教育プログラムの開発を実施し、実証授業も実施した。授業結果の分析等も行い、国際的な教育プログラムにおける被服学の授業において、グループ学習の効果も確認されるなどの成果を得るなど、研究は順調に進展している。現地の研究協力者や学校関係者らとも円滑に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで順調に研究を進めてきているので、継続して教育プログラムの提案・実施などを中心に研究を展開していく予定である。また、研究を展開してきた中で、カンボジアの家庭科の教科書及び教育システムについては、歴史や社会情勢と深く関係していることを改めて認識したことから、これらについて歴史・文化などの観点からも分析を行う計画である。
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Causes of Carryover |
今年度も順調に研究を進めることができた。次年度使用額が生じた理由としては、日本からカンボジアへの研究出張をのべ3名で計画していたが、今年度はのべ2名で実施した。来年度も日本からカンボジアへの研究出張を予定しており、次年度使用額はその出張費用に使用する計画である。
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Research Products
(5 results)