2016 Fiscal Year Research-status Report
食事エネルギー密度とARを用いた2型糖尿病患者への遠隔栄養指導創出に関する研究
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16K12723
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
松久 宗英 徳島大学, 先端酵素学研究所(糖尿病), 特任教授 (60362737)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 遠隔医療 / 拡張現実 / 栄養指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ICTを活用した遠隔個別栄養指導が肥満2型糖尿病患者の代謝状態及び食行動に与える有効性を検証し、さらに食事エネルギー密度の概念を活用した栄養指導の意義を明確にすることである。 また、現実世界に情報を付加する拡張現実(Augmented Reality:AR)を用いて遠隔でフードモデルの実物サイズを知覚可能にすることで実現し、対面式個別栄養指導との非劣性を検証する。平成28年度は、平成29年度に実施する臨床介入試験を実施するため、テレビカンファレンスシステムを経由した遠隔個別栄養指導、食事エネルギー密度の概念を用いたエネルギー調整弁当の開発、ARを用いたフードモデルの開発を行った。 対面式の個別栄養指導と変わらない、遠隔での個別栄養指導の仕組みを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は、平成29年度に実施する臨床介入試験を実施するための研究体制を整備する期間としている。介入に必要なテレビカンファレンスシステムを経由した遠隔個別栄養指導、食事エネルギー密度の概念を用いたエネルギー調整弁当の開発、ARを用いたフードモデルの開発を作成できている。また、本研究を多施設で展開するための徳島大学病院以外の医療施設とも介入研究の調整を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
肥満2型糖尿病患者への遠隔式個別栄養指導が、対面式個別栄養指導に対する非劣性について介入研究を行う。群分けは対面式の個別栄養指導を受ける群:20名と遠隔式の個別栄養指導を受ける群:20名を無作為に分ける。遠隔式の個別栄養指導を受ける群は、別室よりテレビカンファレンスを介して個別栄養指導を実施し、その際にARを用いた栄養指導方法を導入する。また、エネルギー密度を低値に設定したメニューを1日1食試験食として提供する。遠隔および対面式個別栄養指導は合計4回実施する(研究開始時、開始1月後、開始2か月後、開始3か月後)。その後、3ヶ月間の観察期間を設定する。 ARを用いたフードモデル開発は、まず導入が簡便なモデルとして、一般的なタブレットを用いた2D画像のARを構築し、指導側の医師、管理栄養士による評価を行った。評価の結果、タブレットを使用しながらテレビカンファレンスを行うことは、ICTリテラシが高くない患者にとっては難しい、2D画像では深さを認識しづらい、との結果となった。よって、透過型HMDを用いた3DCGモデルによるARフードモデルを開発、試行する。
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Causes of Carryover |
平成28年度はARを用いたフードモデル開発を進めるため、まず導入が簡便なモデルとして、一般的なタブレットを用いた2D画像のARを構築し、指導側の医師、管理栄養士による評価を行った。評価の結果、タブレットを使用しながらテレビカンファレンスを行うことは、ICTリテラシが高くない患者にとっては難しい、2D画像では深さを認識しづらい、との結果となった。よって、平成29年度も引き続き、透過型HMDを用いた3DCGモデルによるARフードモデルを開発、試行することとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
透過型HMDを用いた3DCGモデルによるARフードモデルの作成のため使用する。
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