2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of in vivo imaging methods for visualization of beige adipose cells and functional identification of anti-obesity components.
Project/Area Number |
16K12728
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
井原 勇人 和歌山県立医科大学, 共同利用施設, 講師 (00223298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向阪 彰 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (00458051)
竹島 健 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40647517)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ベージュ脂肪細胞 / UCP-1遺伝子 / サンショウ成分 / Thermo Mouse |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続きThermo Mouse(FVB/N-Tg(Ucp1-luc2, -tdTomato) /1Kajim/J)に、①標準食投与群、②サンショウ成分3%混餌標準食投与群で比較し、UCP-1/レポーター遺伝子発現の経時的変化を検討した。まず体重変化を確認したところ、50日間で①群の平均体重増加は6.65±0.035、②群の平均体重増加は5.95±0.318であった。 次にIn vivoイメージング装置IVISにより、UCP-1/レポーター遺伝子発現を1週間ごとに検討したところ、サンショウ成分の投与群では二週目より腹部に発光シグナルが認められ、8週間目にも継続してシグナルが認められた。その一方で、睾丸部で強い発光を示すものや、一部のコントロールマウスでは褐色脂肪細胞に強い発光が認められるなど、予想外の発光イメージング像が得られている。 一方、サンショウ成分の分画抽出を行い脂肪細胞分化に与える影響を検討した。乾燥サンショウ粉末の70%エタノール抽出画分(35%収率)、サンショオール類を中心成分とする100%メタノール抽出画分(8%収率)、分取型HPLCを用いて、サンショオール類をさらに各成分に分取した。これらを用いて3T3-L1前駆脂肪細胞並びにマウス鼠径部皮下脂肪初代培養系を用いて脂肪細胞分化に与える影響を検討した。 いずれの培養脂肪細胞系においても、脂肪細胞分化過程に添加すると、70%エタノール抽出画分、100%メタノール抽出画分、Hydroxy-alpha-Sanshool分画(収率から添加濃度を決定した)の添加により脂肪細胞死滅作用を示す事が明らかとなった。その一方で成熟脂肪細胞に分化したものでは、影響がなく死滅することはなかった。以上のことから、サンショオール分画には、ベージュ化による余剰エネルギー消費増強効果以外の作用があることが明らかとなった。
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