2018 Fiscal Year Annual Research Report
Effect on brain transcriptome by the isolation stress via housing condition, and prevention by functional food
Project/Area Number |
16K12734
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Research Institution | Kanagawa Institute of Industrial Sclence and Technology |
Principal Investigator |
嶋田 耕育 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 食品機能性評価グループ, 研究員(任期有) (50634185)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 孤立飼育 / 脳機能 / トランスクリプトーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、孤独条件に起因する負荷(以下、孤独ストレス)が脳機能または、脳及び各末梢臓器での遺伝子発現に対してどのように影響するかを網羅的に解析し、得られた解析データをもとに孤独ストレスに対して軽減効果を示すような食品の3次機能成分の探索を行うとともに孤独ストレス軽減メカニズムの一端の解明することを目的とする。 (結果 )初年度の解析と同様の飼育条件(飼育頭数の異なる飼育条件)において脳各部位及びその他代謝臓器における遺伝子発現解析及び腸内菌叢解析を次世代シークエンサーを用いて実施した。 結果として脳部位特異的に単独飼育において鋭敏に反応しうる遺伝子群を取得できた。これら変動遺伝子群を用い上流因子解析を実施した結果、特定のパスウェイが関与していることを見出した。また腸内菌叢解析も実施した結果、構成する腸内菌叢の割合にも単独飼育条件が影響することを見出し、菌叢の変化と有意に相関する遺伝子群も各臓器で抽出することができた。 以上の結果より異なる飼育条件、特に単独飼育という条件下では行動試験による脳機能行動に影響を及ぼすことを見出し、その要因の一端が単独飼育がもたらした脳部位での変動遺伝子の影響によるものと示唆された。また脳機能に対して効果が期待される食品機能性成分を単独飼育、群飼育に対して摂取させた結果、群飼育と比較し単独飼育で確認されていた一部の行動様式の変化が認められなかったことから、食品機能性素材による孤独ストレスの緩和作用も示唆され今後さらなる検証が必要である。
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Research Products
(1 results)