2016 Fiscal Year Research-status Report
視床下部における新たな血中脂質感知メカニズムの探索
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16K12735
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大和田 祐二 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20292211)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アストロサイト / オリゴデンドロサイト / 高脂肪食 |
Outline of Annual Research Achievements |
高脂質食に対して摂食低下を示す脂肪酸結合蛋白質(FABP7)ノックアウト(KO)マウス、およびレプチン欠損により摂食亢進を示すob/obマウスを用いて食行動制御の中枢である視床下部の神経細胞、グリア細胞、血管内皮細胞に対する解析を進めた。概要は以下の通りである。 1) FABP7KOマウスは野生型マウスに比べて、通常食では変化を認めないものの、高脂肪食の摂取量および体重増加が減少していた。2) FABP7が強い発現を示す培養グリア細胞(アストロサイト)では、レプチンに対する細胞内シグナル応答性が低下していた。3) 遊離脂肪酸暴露に対する培養グリア細胞のシグナル応答について検討を始めた。4) 視床下部におけるオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)の役割に着目し、OPCの培養細胞の樹立を行った。5) 視床下部へのマイクロインジェクションによる遺伝子導入実験の条件検討を行った。6) 視床下部諸核の高脂肪食摂取による影響を調べるため、レーザーマイクロディッセクション法を用いた網羅的遺伝子発現解析に着手した。7) ob/obマウス、およびFABPKOマウスの視床下部における血管分布について評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FABPノックアウトマウスの摂食や表現型解析は順調に進んでいる。一方で、高脂肪食摂取マウスの視床下部領域のレーザーマイクロディッセクション法による網羅的遺伝子発現解析、視床下部へのマイクロインジェクションによる遺伝子導入技術の確立、コンディショナルマウスを用いたOPCの破壊モデルは現在鋭意実験を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
視床下部へのマイクロインジェクション、あるいは視床下部諸核のレーザーマイクロディッセクション法の技術的問題を克服し、高脂肪食摂取マウスあるいはFABP7KOマウスにおける網羅的遺伝子発現解析とシグナル解析を推し進める。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Microglia-derived neuregulin expression in psychiatric disorders.2017
Author(s)
Ikawa D, Makinodan M, Iwata K, Ohgidani M, Kato T, Yamashita Y, Yamanuro K, Kimoto S, Toritsuka M, Yamauchi T, Fukami S, Yoshino H, Okumura K, Tanaka T, Wanaka A, Owada Y, Tsujii M, Sugiyama T, Tsuchiya K, Mori N, Hashimoto R, Matsuzaki H, Kanba S, Kishimoto T.
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Journal Title
Brain Behav Immun
Volume: 61
Pages: 375-385
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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