2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of skill evaluation and skill acquisition support system by using control engineering approaches
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16K12760
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
川田 和男 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (10300633)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 技能評価 / 技能獲得支援 / 制御工学的アプローチ / 製図読図能力 / パーツ分類能力 / 掃き掃除能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,制御工学的にアプローチすることでものづくりの技能を評価し,その評価を用いて技能獲得を支援するシステム開発を主目的としている。 技能評価のためのモデルを「一次遅れ+むだ時間」モデル(TKLモデル)を用い,個人の技能を評価できることを検証した。 技能評価システムの検証および支援システムの検討により技能獲得支援システムの開発を行った。主には,「製図読図能力の評価および支援」および「掃き掃除技能の評価および支援」に関して研究を行った。 「製図読図能力の評価および支援」においては,スキル評価でTKLモデルを用いるのではなく,心理学の学習曲線でよく用いられている指数関数モデルを改良したモデルを用いた。心理学では試行回数を用いているが,本研究では学習時間に置き換え,時間軸で評価できるように改良した。このモデルにより,大学生を対象に時系列による製図読図能力を評価した。30mm四方の様々な立体模型とそれらの第三角法で表現された正投影図で描かれた図面をマッチングさせる作業を行わせ,作業にかかった時間(反応時間)により個人の能力を3つのパラメータ(学習により最終的に収束するであろう反応時間となる漸近値a,学習により短縮される反応時間b,学習率c)で評価し,個人の特性を示すことができた。また,反応時間を短縮するための方策を発見することもできた。 「掃き掃除技能の評価および支援」においては,ほうきの動き(加速度)を計測し,個人の特性を評価できるシステムの構築ができた。この評価により,個人に対して技能向上のための支援方法の検討を行った。これらの取り組みを学会において発表した。 技能評価および技能獲得支援システムの検証・まとめとして,これまでの研究内容をまとめ,論文投稿した。また,本研究に関して,電気学会より特集解説に投稿依頼があり,投稿した。
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