2016 Fiscal Year Research-status Report
小学生向けマルチタスクビジュアルプログラミングツールの開発と試行的実践
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16K12767
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中原 久志 大分大学, 教育学部, 准教授 (00724204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上之園 哲也 弘前大学, 教育学部, 准教授 (20735120)
森山 潤 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (40303482)
勝本 敦洋 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (30780621)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / ビジュアルプログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小学校の授業で活用できるマルチタスクビジュアルプログラミングツールの開発とその実践的検証を行うことである。 平成28年度は,課題Ⅰ「児童のコンピュータの操作性及びプログラミングに対するレディネスの把握」及び,課題Ⅱ「ビジュアルプログラミングツールの開発」に対応した。具体的には,小学校,中学校,高等学校で行われているプログラミング教育の現状と課題を分類し,関連する学習内容を専門とする研究者へのインタビューを通して,情報を収集した。また,現状のプログラミング教育を把握するため,中学生及び高校生を対象とした質問紙調査および授業観察を行い,プログラミングに対するレディネスを把握することを試みた。得られた情報及びデータを分析し,プログラミング初学者の持つプログラミングに対するイメージ尺度及びプログラミング的思考に関するアチーブメントテストを構成した。また,課題Ⅰで得られた調査結果をもとに,ビジュアルプログラミングツールの試作を行った。今後の開発環境の基礎的知見にするため,簡易的にインターフェースや動作を検証するため,開発にはVisual Basicを用いた。開発したプログラミング初学者向けのマルチタスクビジュアルプログラミングツールには,ブロック型プログラミングツール機能,テキスト型プログラミングツール機能,相互シームレス対応機能,課題変更機能を付与した。本ツールはマルチタスク型として,ブロック型でプログラムした手順をシームレスでプログラミング言語での記述も同時に表示されるように設計しており,内部で行われている処理を学習者が意識し,コンピュータの働きの本質の理解につなげることができると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コンピュータの操作性及びプログラミングに対するレディネスに関して,プログラミング学習を既習である中学生・高校生を対象として,そのレディネスを把握するとともに,得られた知見をもとにプログラミングツールの試作を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は,小学生を対象に構成した尺度やアチーブメントテストを実施し,得られた知見及び試作したツールの設計に基づいたプログラミング初学者向けのマルチタスクビジュアルプログラミングツールを開発する。その際,アルゴリズムやコンピューティショナルシンキングを学習する教材の開発と実践,また小学校におけるプログラミング教育のカリキュラムに言及する。その上で最終年度である平成30年度に,小学校における実践を行う予定である。
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Causes of Carryover |
ビジュアルプログラングの試作モデルの開発後に,タブレット端末を用いて試行的実践及び検証を行う予定であったが,タブレット端末の12月より欠品が続き,年度内の納品ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
使用するツール開発の試作はできているので,平成29年度にタブレット端末を購入し,試行的実践を行う予定である。
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Research Products
(1 results)