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2016 Fiscal Year Research-status Report

マインドフルネスを使い情動知能を高めることにより自律的学習者を育てる研究

Research Project

Project/Area Number 16K12794
Research InstitutionFukui Prefectural University

Principal Investigator

山川 修  福井県立大学, 学術教養センター, 教授 (90230325)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 黒田 祐二  福井県立大学, 学術教養センター, 准教授 (10375454)
伊藤 雅之  愛知学院大学, 文学部, 教授 (60340139)
Project Period (FY) 2016-04-01 – 2019-03-31
Keywordsマインドフルネス / 情動知能 / ポジティブ感情 / ネガティブ感情 / 感情の認識 / 感情の制御
Outline of Annual Research Achievements

平成28年度の目標は,「高等教育機関向けの情動知能向上のプログラムを開発する」である.
今年度,研究は順調に進行し,SIY(Search Inside Yourself)ベースで,福井県内の高等学校で8回×50分,福井県内の大学で15回×90分のマインドフルネスのプログラムを実施した.その結果,この2つの試行ともで,日本語版のWong and Law情動知能指標(WLEIS)により,情動知能が1%の有意水準で上昇したという結果が得られた.もう少し詳しく見ると,WLEISのサブ指標である,自己の感情評価,他者の感情評価,感情の利用,自己の感情の調整のうち,自己の感情評価および自己の感情の調整において,1%有意水準で向上が認められた.この結果は,先行研究のマインドフルネストレーニングの効果をMRIにより調べた結果とも一致している.
また,ポジティブ感情,ネガティブ感情についても,フレドリクソンのポジティブ感情とネガティブ感情の測定法により計測したところ,ポジティブ感情が増え,ネガティブ感情が減る傾向は見られたが,統計的に有意というところまでは到達していない.
指標による定量的なデータではなく,記述による訂正的なデータとしては,自己の感情の認識,自己の感情の制御だけでなく,睡眠の改善に触れている記述が,30~40%に上り,主観的には睡眠が改善されているということが分かる.しかし,平均睡眠時間の変化を見ても,ほとんど横ばいであり,睡眠の改善が起こってるとしたら,量ではなく,質が改善されていることが推測される.ただし,この点は,さらなる研究が必要である.
研究のアウトプットとしては,2回の学会発表,1回の学会誌への掲載を行った.またマインドフルネス関連の教育機関,医療機関への研修会は,5回実施した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

平成28年度の目標は,「高等教育機関向けの情動知能向上のプログラムを開発する」であり,平成29年度の目標は「開発したプログラムが情動知能向上に効果があるかどうかを検証する 」ということであったが,平成28年度の研究で,SIYをベースに開発したプログラムが情動知能の指標に関しても向上させることが認められている.つまり,少し前倒しして研究が進んでいるといえる.

Strategy for Future Research Activity

少し前倒しして研究が進んでいるので,今年度は,平成30年度の予定だった「自律的学習者育成効果を検証とプログラムの公開 」を目指す.特に,自律的学習者とは何かは,明確な定義があるわけではないので,そこを明確にするところから研究を行い,平成29年度には,自律的学習者の定義と,その測定方法の開発,平成30年度には,マインドフルネストレーニングと組み合わせて,実際に測定ということで研究を進める予定である.

Causes of Carryover

昨年,この科研費で1回の海外出張を予定していたが,日程の都合がつかず,行かなかった.そのため,1回分の海外出張費程度を次年度に利用することにした.

Expenditure Plan for Carryover Budget

前年度,成果が順調に出ているので,今年度は成果発表に重点を置き,研究を実施する.また,マインドフルネストレーニングを毎日実施する際,記録をつけてもらっているが,紙よりもスマホでつけたいという声もあるので,スマホのソフトの開発,または,スマホでアクセスできる,Webページの開発に予算を使うことを考えている.

  • Research Products

    (3 results)

All 2017 2016

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 教育に活かすマインドフルネス2017

    • Author(s)
      山川修
    • Journal Title

      情報処理

      Volume: 58 Pages: 64-67

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 情動知能とマインドフルネス2016

    • Author(s)
      山川修,伊藤雅之,黒田祐二
    • Organizer
      日本マインドフルネス学会
    • Place of Presentation
      早稲田大学国際会議場(東京都新宿区)
    • Year and Date
      2016-11-05 – 2016-11-06
  • [Presentation] 高等教育における効果的なマインドフルネス・トレーニングの研究2016

    • Author(s)
      山川修,伊藤雅之,黒田祐二
    • Organizer
      教育システム情報学会
    • Place of Presentation
      帝京大学宇都宮キャンパス(栃木県宇都宮市))
    • Year and Date
      2016-08-29 – 2016-08-31

URL: 

Published: 2018-01-16  

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