2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new fabrication of dissoluble microneedles patch for transdermal vaccination drug delivery
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16K12892
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金 範ジュン 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60334356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高間 信行 東京大学, 生産技術研究所, 技術職員 (00396912)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生体医工学・生体材料学 / 薬物送達システム / 低侵襲ワクチンパッチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的として、生体分解性マイクロニードルのパッチ型無痛ドラッグデリバリーシステムの実用化を目指す。近年の薬剤学・高分子材料工学・マイクロ加工技術のさらなる進歩に伴い、美容分野において既に実用化しているヒアルロン酸やコラーゲンなどのマイクロニードルパッチに関して、新たなマイクロモールド製造技術を開発し、より安価・迅速・安定的な加工プロセスで高機能性パッチの大量生産が実現できるシステムを開発する。一方、インスリンや経皮ワクチンパッチ、ペプチド・タンパク性医薬品を含む難吸収性薬物の経皮パッチ等の開発と臨床実験を進めて、近い将来、医療の現場で既存の注射製剤や経皮吸収製剤と並ぶような、マイクロニードルを用いた革新的ドラッグデリバリーシステムの実現を図ることであった。昨年度は、以前共同研究先のグループで提案したより長い生体分解性マイクロニードルを作製できる新しい方法(ドローイング・リソグラフィー方式)に着目して、より安定的でかつ大面積において効率よく長いマイクロニードルが製作できる方法を提案した。本年度は、作製したデバイスを用いて、マイクロニードルパッチを生体組織に貼り付け、生体内での分解性、皮下への薬剤送達評価を行った。異なる材料においても均一な長さとニードルの強度を保ち、かつ常温保管でも安定に活用できる医薬品ニードルパッチの製作を成功した。 さらに、生体分解性マイクロニードルパッチを手の甲に貼付し、角質層への透過性の観察、透過性を評価する方法、痛みの程度について検討した。マイクロニードルの透過性がヒトの年齢、性別によって異なると予測し、我々は光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を用いて、透過性について画像診断を元に評価した。この研究で得られたデータは、今後実施予定の新たなマイクロニードル開発研究の実験計画を立てる際に根拠となった。
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Research Products
(22 results)