2017 Fiscal Year Annual Research Report
Rapid microbiota profiling and dysbiosis prediction by fluorescence imaging cytometry
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16K12909
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
太田 禎生 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 客員研究員 (70731214)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | フローサイトメトリー / 細菌 / 自家蛍光 / 機械学習 / 光学 / 分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の細菌解析法は、菌叢を総体として塩基配列を解読するメタゲノム手法が主流となっていますが時間・コストがかかり、遺伝情報から機能理解の間にギャップを残すため、より安価・高速で1細菌から総合的に精緻に解析できる技術が求められてきました。そこで本研究では、高速蛍光画像サイトメトリーを用い、腸内細菌画像プロファイリングによる1細菌動態解析を、個体データと統合的に組み合わせ、細菌層解析から、個体動態予測を目指して来ました。期間内に行った研究成果により、菌叢の高解像度かつ高速なイメージングには成功し、分類もある程度の精度が出ています。一方で信号の弱さと光学解像度の不足に際し、見分けられる細菌に限りがあるという知見を得ることができました(論文準備中)。今後は特異的な抗体蛍光標識ラベルにより、従来では困難であった多種の細菌認識を実証していきます。一方で、標識を要さない新たな一細菌分類蛍光サイトメトリー技術を考案し、実現しています。各細菌が含有する多様な分子の差異から、それぞれユニークな細菌種によって特異的に有する自家蛍光スペクトルに注目しました。マイクロ流体技術を用いて細菌を流路中で整列し、集光した励起光を照射し、発された微弱な蛍光を分光し、ライン型光検出素子を用いて計測しました。計測した蛍光スペクトルに対して機械学習分類を適用し、細菌種をラベルフリーで分類することに成功しています。細菌の種だけでなく、環境を反映した株レベルまで分類することができており、さらに生死の判定も行えています(論文準備中)。腸内細菌プロファイリングを開始しようとしており、従来計画を進められているだけでなく、新技術による環境判定という基軸を構築することができました。ハイスループットかつ高精度・網羅的な基盤技術として、産学に広範な影響を与える技術群になると期待されます。
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Remarks |
4月より現在研究室を独立して立ち上げており、準備中
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