2019 Fiscal Year Annual Research Report
Developing methods for evaluating the muscle tonus objectively using bio-impedance-measurement techniques.
Project/Area Number |
16K12928
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
関根 克尚 金沢大学, 保健学系, 准教授 (10163106)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 骨格筋 / 電気インピーダンス / シミュレーション / 四端子計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度の実績 (1) 計測結果解析法の検証と開発。 骨格筋では、筋線維と平行方向の誘電率eL, 伝導率kLと直交方向の誘電率eT, 伝導率kTとが著しく異なる。Kwonらは、eL/eT=kL/kTの場合について、計測された電気インピーダンスZの角度依存性から筋線維の走行方向とeL, kL, eT, kTの値を推定する手法を提案した(2017)。この手法の適用範囲を検証し、eL/eT=kL/kTが成立しない場合でも筋線維走行方向決定に利用できること、eL, kL, eT, kT値の推定が成功する周波数域と失敗する周波数域とがあることを明らかにした。さらに、Zの計算を繰り返して漸近的にeL, kL, eT, kTの値を決定する手順を構築した。この手順は、eL/eT=kL/kTが成立しない場合にも適用できた。 (2) 現有計測装置の性能評価。 現有の電気素子用計測装置(4192A, Keysight)が4端子法計測に使用できるかどうかについて、コンデンサと抵抗素子で作成した回路を計測して検証した。その結果、装置本来の使用法を外れて4端子法計測に使用した場合、低周波数域で著しい計測誤差が発生する場合があることを明らかにした。この結果に基づき、電気化学計測用ポテンショスタット/ガルバノスタット装置と4192Aを組み合わせて計測するよう方針を転換し、装置を購入し、計測準備を進めている。 研究期間全体を通じての実績 (1) 骨格筋細胞が細い筒であるという特徴を反映させた独自の数値計算技法を開発した。これを利用して先行研究の実験結果を解析し、骨格筋の組織学的変化、生理学的変化を推定できた。さらに、計測に適した電極配置の検討、計測結果解析法の開発を進めた。 (2) 複数の計測装置について、必要な周波数範囲で適切な4端子法計測が実行できるかどうか性能評価し、計測法の基礎構築を進めた。
|