2017 Fiscal Year Research-status Report
小脳変性マウスにリハ運動とD型アミノ酸投与で抗運動失調効果を示す機序の研究
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16K12941
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
別府 英博 (別府秀彦) 藤田保健衛生大学, 医療科学部, 准教授 (30142582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新里 昌功 藤田保健衛生大学, 保健学研究科, 准教授 (80148288)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 小脳変性マウス / プルキンエ細胞変性 / B6-wob/tマウス / 運動療法モデル / リハビリ運動負荷 / 脳細胞変性 / 原因遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の当該研究課題は平成28年度までほぼ計画通り進められた。また原因遺伝子を次世代シークエンサで解析しその遺伝子欠失を突き止めた。しかし当該研究申請者の所属する大学附置研究所(藤田記念七栗研究所:三重県津市在)は、平成29年4月1日に急遽閉鎖されることになった。 したがって、当該研究申請者は、愛知県豊明市の藤田保健衛生大学 医療科学部 臨床検査学科に配属されることになった。よって平成29年4月から9月まで、研究所の一切の事務備品、研究機器、研究消耗品、実験動物実験施設設備および動物を配属先に移動させ研究を中断するとともに新施設での研究環境を整えることにさらに半年を費やした。また当該研究で用いるB6-wob/tマウスは、移転中に原因遺伝子解明のためにトランスジェニック(Tg)マウス作製を行うこととし、雌雄20匹を繁殖させ、委託研究機関に引き渡し、胚移植用卵を採取後凍結保存を繰り返し平成29年12月にこの作業を終えた。 一方Tgを行うために、Tgマウス作製用ベクター構築を試みた。最終コンストラクトは20kbpと大きいもので、6種のベクタ-分割で進め3月末現在作製中である。さらに、安楽死した当該マウスの原因遺伝子を特定した証拠を確認するために、生後5日から25日齢の大脳、小脳、肝臓、腎臓における当該遺伝子発現タンパクをmRNAの濃度で定量を行い、Wildマウス検討したところ、肝臓、腎臓には少なく大脳、小脳に認められたが小脳は生後早い次期に多く存在し、その後1か月目には減少していった。また、同タンパクの抗体を用い免疫染色を行ったところ、プルキンエ細胞錐体に陽性細胞が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究開始時の研究施設が閉鎖となり、同大学他県校地に移転することになったため研究作業がすべてストップすることとなった。研究所解体から、移転研究室での立ち上げに約8か月を有したため、当該研究対象マウスの繁殖実験にとどまった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在最終コンストラクションを行い、大きいサイズのため各領域をサブクローニングして最終6種類のベクタ-を完成する予定である。その後 1)当該マウスにTGによるレスキュ-を行う。 2)表現型を確認する。Tg成功マウスをとりわけ 3)陽性マウスに交配、世代交配を行いより表現型を精査する。 などを計画している。
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Causes of Carryover |
所属する大学附置研究所)が平成29年4月1日に閉鎖され研究所の一切の事務備品、研究機器、研究消耗品、実験動物実験施設設備および動物を配属先に移動させ研究を中断するとともに新施設での研究環境を整えることに時間を要した。当該研究は原因遺伝子の決定とそのトランスジェニックマウスの作製と引き継がれる予定であったため、H29年度の研究に動物試験および遺伝子改変操作を行う実験時間が無いと考えた。よって、次年度に落ちついてTgおよび表現型の確認を行う研究を計画とした。そのため多額の実験費用を残す必要があった。 次年度は、Tgマウス作製用ベクター構築を完了し直ちにTg実験を進め、表現型の確認を行いその子孫への影響を観察する。
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Research Products
(5 results)