2017 Fiscal Year Annual Research Report
ENHANCEMENT OF SPATIAL RESOLUTION OF THIN AND FLEXIBLE TACTILE SENSOR AND HIGH FUNCTIONALIZATION OF TOUCH PANEL
Project/Area Number |
16K12946
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
笹川 和彦 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50250676)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒューマンインターフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度となる平成29年度は、前年度に確立した集積センシングシステムの測定原理を発展させ、より微小なセンシング構造の開発および透明なセンシングシステムへの応用に取り組み、次の成果を得た。 1.高集積センシングシステムの作製 1測定点の大きさが数百μmの大きさのセンサを実現するために、半導体級のフォトリソグラフィ技術により微小な電極パターンの作製を試みた。アルミと銅の双方の薄膜材料に対し、電極パターン微細化の鍵となるリード部の幅を10から20μmの大きさとした電極パターンの形成に成功した。 2.透明なセンシングシステムへの応用 電極にITO、基板にガラスとポリイミドを用いた測定点が4×4点の透明なタッチパネルセンサの作製に昨年度末成功しているが、さらに透明なセンサを実現するため、従来より透明度の高い導電性高分子材料の応力―電気特性を明らかにし、触覚センサの感受材に実装した。
薄くてしなやかな触覚分布センサは、ヒトの指や手掌に接着すれば、ヒトの代替感覚器官となるのはもとより、各種装置に設置すれば高度な入力インターフェースとなる。特に透明なセンサができれば、タッチパネルにおいて高度な操作が可能となる。しかしながら、三軸応力センシングの構造上、高空間分解能を有するセンサは実現できていない。本研究課題では、補助事業期間全体の成果として、1枚の感受材シートに測定部をマトリックス状に配置することにより、せん断応力と接触圧力のセンシング機構を高集積化できる新たな測定原理を確立するとともに、センサ、駆動回路、測定ソフトウェアを開発して、測定システムを実現した。さらに透明性導電体材料を用いることにより、タッチパネルへの実装を想定した触覚センシングデバイスの開発に成功した。
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