2018 Fiscal Year Annual Research Report
Organizing groups that can provide motivational gain effects on exercise
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16K12982
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤田 勉 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (30452923)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 動機づけ / ケーラー効果 / 小さな池の大きな魚効果 / 社会的手抜き / 社会的促進 / 快適自己ペース運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,29年度に引き続き、動機づけを増強する集団の編成について実験を行った.4月から7月までは実験プロトコルの検討と被験者の選定を行った.8月には日本体育学会第69回大会(会場:徳島大学)でこれまでの研究成果を発表した.具体的には,体育心理学専門分科会のキーノートレクチャーで本研究課題を取り組むに至った経緯や今後の展開などを発表し,加えて,同大会のポスター発表では29年度に実施した実験結果の詳細を発表した.10月からは,本実験を始めた.本実験では,29年度と同様に,運動課題を漸進的ペース運動とした.しかし,本年度は,小さな池の大きな魚効果を検証するため,29年度とは異なる集団の編成を行った.大学生を被験者として,予め測定したシャトルランの成績から,成績高者のみ群,成績高者と成績低者の混合群、成績低者のみ群の3群に分類した.29年度の結果を踏まえて,低者のみ群は混合群よりも走行折り返し数が多いと予想された.しかし,本実験では,このような結果は得られなかった.その代わりに,混合群のうちの高者が低者と同レベルになっただけでなく,高者のみ群よりも有意に走行折り返し数が少なくなった.これは,小さな池の大きな魚効果というよりは,社会的手抜き現象が生じたと考えられる.本年度は,予想しなかった結果に終わったが,新しい研究の方向性が示されたという点で,有意義な研究成果が得られたと考えている.
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