2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K13008
|
Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
荒牧 勇 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (40414023)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 脳波 / トランポリン |
Outline of Annual Research Achievements |
脳活動の計測手段の一つである脳波計は、通常は多数のケーブルによりPCに接続されている。このため、空間的に大きな移動をともなうスポーツ中の脳波を計測することは困難であった。 本研究は、モバイル脳波計を用いて、空間的な移動を伴うスポーツ場面での脳波を計測し、スポーツ中の非日常的な状況で生じる主観的知覚の変調の脳内メカニズムを明らかにすることを目的とする。 今年度はモバイル脳波計を用いて,トランポリン中の脳波計測が可能かどうかを検討した。その結果,着地時のヒールコーンタクトの衝撃と思われる大きなノイズがはいるものの,空中にいると考えられる間の脳波は比較的きれいに計測できており,解析可能なレベルであることが確認できた。 今年度は、トランポリン中の脳波と同期したビデオカメラと加速度計による動作計測システムを作り、体操部員を被験者とした計測を行った。トランポリン中の脳波と動作計測を同時計測した結果、着地時に脳波に大きなノイズが入っているが、空中にいる時にはノイズの少ない脳波が計測されていることが確認できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
今年度は、大規模研究会の主催や、学内業務の負担増などで研究時間を確保することが困難であった。このため、脳波と動作解析の同期システムを作成し、データ計測を実施し、定性的にデータを観察することまでしかできなかった。よって、今年度に終了予定であった研究期間を延長し、次年度にデータ解析をすることとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、昨年度計測したトランポリン浮遊中の脳波データの解析を行う。また、フィギュアスケートやサイクリングなど、他のスポーツ中の脳波も計測し解析することで、モバイル脳波計によるスポーツ中の脳活動解析システムを完成させることを目標とする。
|
Causes of Carryover |
今年度は、比較的大規模な研究会主催や、学内業務の負担増のため、研究時間の確保が難しく、予定していたデータ解析やトランポリン以外の種目のデータ計測解析の研究を遂行できなかった。このため次年度は、データ解析のためのPC(30万円)やソフトウエア(10万円)を購入する。また、筋電図によるノイズを取り除く目的で筋電図計測システムが必要であることが判明したため、筋電図計測システム(120万円)を購入する。その他、共同研究者との打ち合わせと学会発表のための旅費を50万円、研究成果公表のための論文作成費用15万円、HP作成費用20万円を使用する予定である。
|