2018 Fiscal Year Annual Research Report
Guideline preparations of heatstroke prevention for "Sports spectators"
Project/Area Number |
16K13034
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
飯田 智行 就実大学, 教育学部, 准教授 (70509645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 和俊 流通科学大学, 人間社会学部, 准教授 (30552210)
高木 祐介 奈良教育大学, 保健体育講座, 准教授 (70707702)
家光 素行 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90375460)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 熱中症予防 / スポーツ観戦 |
Outline of Annual Research Achievements |
外気温の違いに着目して,シミュレーションした室内の暑熱環境下における高校野球観戦者の水分摂取量及び体重変化に及ぼす影響を検討した。健常な男子大学生6名を対象に,夏季と冬季の2回実験を実施した.対象者に,人工気象室内(気温34℃,湿度60%,WBGT30℃)で高校野球のDVDを1試合観戦させ,市販の麦茶を自由飲水させた。測定項目は,水分摂取量,体重,発汗量,脱水量,脱水率とした。その結果,水分摂取量は夏季と冬季の間に有意差はみられなかったが,体重減少量・発汗量・脱水量・脱水率は夏季が有意な高値を示した。外気温の低い冬季では,暑熱環境下において発汗による熱放散が亢進されていない可能性が考えられた。このことから,椅坐位安静における野球観戦であっても,日常的に曝露されている気象・環境が暑熱環境での応答に影響を及ぼしている可能性が推察された。 次に,暑熱環境下におけるスポーツドリンク飲水が高校野球観戦者のコンディションに及ぼす影響を検討した。対象者を健康な男子学生14名とし,暑熱環境下で高校野球1試合観戦中に、麦茶を自由飲水させる群とスポーツドリンクを自由飲水させる群の2群にわけた。測定項目は,気温・相対湿度・WBGT(湿球黒球温度),水分摂取量,体重,主観的温度感覚,口渇感,主観的尿意感,脈拍数,尿量,尿中電解質とした。試合観戦中は気温33.2 ± 1.3 ℃,相対湿度44.2 ± 5.8 %,WBGT 29.1 ± 1.1 ℃であり,厳重警戒(激しい運動は中止)の環境下であった。水分摂取量および脱水率は,両群間に有意差は認められなかった。一方で,尿中Naは両群ともに試合後が有意な低値を示した。また,尿中Mgと尿中Caの減少率は、お茶群が有意な低値を示した。スポーツ観戦中の発汗による電解質の損失をお茶では補充することができない可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)