2016 Fiscal Year Research-status Report
次世代イメージングとDDSの融合が織りなす動脈プラーク高精度検出法創製への挑戦
Project/Area Number |
16K13049
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Research Institution | Hokkaido Pharmaceutical University School of Pharmacy |
Principal Investigator |
丁野 純男 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (90347790)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 動脈プラーク / イメージング / DDS |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、強力な光信号を発する蛍光イメージングプローブを動脈プラークに存在するマクロファージに確実に送達するための運搬体を作製することを目的とした。本研究では、蛍光イメージングプローブをマクロファージに確実に送達するための運搬体として、イムノリポソームを設計・作製した。設計上の戦略としては、①運搬体のベースは生体適合性に優れたリポソーム(Chono S. et al., J. Control. Rel., 2009)とする、②リポソームが肝臓や脾臓など細網内皮系組織で非特異的に貪食されることを防ぐため、ポリエチレングリコール(Chono S. et al., Drug Dev. Ind. Pharm., 2011)をリポソーム表面に導入する、③プラーク発症部位のマクロファージに発現しているLOX1受容体を特異的に認識する抗体をポリエチレングリコール先端に結合させる、の3点を意図した。この戦略に基づいて、蛍光イメージングプローブを内包させ、さらにポリエチレングリコールを表面に導入したリポソームに抗体を結合させてイムノリポソームを作製したところ、抗体修飾率は抗体の濃度依存的に増大し、抗体修飾率が55%のイムノリポソームを創製することができた。このイムノリポソームをin vitroでマクロファージに取り込ませたところ、蛍光プローブ単独に比べて有意に高い取り込みが観察された。したがって、当初の計画通り、次世代イメージングとドラッグデリバリーシステム(DDS)の融合を図ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに進行している。蛍光イメージングプローブを内包したイムノポソームを設計・調製し、次世代イメージングとDDSの融合を図ることができた。よって、本研究全体の計画のうち、平成28年度に行うべき分量は消化していると考えており、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本研究課題の最大の山場であるプラークを高精度でイメージングできることの実証に向けて詳細な検討を行う。次年度も当初の研究計画を踏まえ、新たに明らかになった事実を加味し、研究を効率的に進める。
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Causes of Carryover |
試薬の購入に充てる予定だったが、その有効期限の関係上、次年度に購入することにしたため、未使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
近々に試薬の購入に充てる。
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