2018 Fiscal Year Annual Research Report
The relationship between the capacity to oxidize fat and physical characteristics, lifestyle, and genes-cohort study-
Project/Area Number |
16K13056
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
坂本 静男 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00266032)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 脂質代謝能力 / 最大脂質酸化量 / 最大酸素摂取量 / 内臓脂肪量 / アルコール摂取量 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂質代謝能力とは体内の脂質をエネルギー基質として利用する能力を指す。脂質代謝能力には個人差があり、脂質代謝能力の低下は肥満の成因となりうる。これまでに、脂質代謝能力を規定する要因として性別、身体組成、心肺体力などの「身体特性」や身体活動量、食事内容などの「生活習慣」が示されているが、十分な検証は行われていない。そこで我々は本邦の中高年男女を対象に脂質代謝能力の規定要因を横断的に検討した。 40~87歳の日本人991名(男性660名、女性331名)を対象に性別、年齢、身体組成、最大酸素摂取量、エネルギー摂取量、運動習慣、喫煙習慣、飲酒習慣と脂質代謝能力との関連を重回帰モデルで検討した。身体組成の指標として磁気共鳴画像法(MRI)での内臓脂肪断量および二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)での体脂肪率を用いた。食事内容はエネルギー摂取量とアルコール摂取量を自記式質問紙で調査した。脂質代謝能力の指標は運動負荷試験により測定した脂質酸化量の最大値(maximal fat oxidation:MFO)とした。調整変数を他の全ての項目として、それぞれの項目の標準化係数を算出した。 性別、年齢、内臓脂肪量、最大酸素摂取量、アルコール摂取量、運動習慣の有無が最大脂質酸化量と有意に関連した。特に最大酸素摂取量は標準化係数が0.40と他の項目と比べて大きかった。また、男女別での検討において、男性ではアルコール摂取量が有意に関連したのに対し、女性では関連が認められなかった。これまでに報告されている、性別、身体活動量、最大酸素摂取量などに加えて、加齢やアルコール摂取量も脂質代謝能力の規定要因である可能性が示された。
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Research Products
(7 results)