2016 Fiscal Year Research-status Report
分子模型型教材によるものの認識手法の開発とその評価に関する実証的研究
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16K13067
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
青山 絹代 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 助手 (80126630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺原 雅浩 福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 教授 (70304201)
川井 昌之 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (00334805)
小越 咲子 福井工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (70581180)
小越 康宏 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (80299809)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発泡スチロール球 / 分子模型 / 脳波 / 瞬目 / 集中度 / 視線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
30cmφの分子模型型教材を作成するための検討を行った。①原子は、一定の結合角を持つ位置で他の原子と結合する。このため、新しく30cmφの発泡スチロール球用のポインターを作成した。このポインターを用いることで、炭素、窒素、酸素原子の結合位置を原子の特性に合わせて決めることができる。②安全性、操作性、安定性に優れた結合部位の素材研究。30cmφの発泡スチロール球を接続するための素材として、マジックテープを採用し、その貼り付け素材及び形状について検討した結果、適切な接着剤を特定し、格子様に貼り付けることで、取り外し100回以上の試験に耐えかつ、一定レベル以上の固定効果があることを確認した。原子数がメタノール分子程度であれば、直ぐに作成可能である。 2cmφ分子模型を用いたときの学習効果について、生体情報を調べることにより解明することを試みた。脳波を測定しFmθ占有率の時間変化と、眼輪筋の筋電図計測により瞬目の様子を記録した。実験では安静課題、分子模型作成課題の二種類を被験者に交互に行わせた。分子模型作成課題として、①模型の説明を省いた自由な組み立て課題、②テキストの分子模型組み立て例に従った組み立て課題、③テキストを参考にした自由な組み立て課題を与えた。各課題実行中の占有率変化と瞬目回数を比較すると、安静状態時よりも①、②、③の課題実行中の占有率が高く、瞬目回数が減少する結果が得られた。 安価に視線計測ができる装置として、オムロン社製 ヒューマンビジョンコンポ(HVC-P2)を購入し、人体検出、顔検出、顔向き推定、視線推定、表情推定の基本性能について確認し、30㎝φ球1個を扱った場合の効果について検証した。その結果、表情推定以外は十分な性能を有していることを確認できたが、計測範囲が限られるため、実際の被験者の行動範囲などとの兼ね合いを来年度以降考慮していくことが課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
30cmφの発泡スチロール球をマジックテープで固定する方法を開発し、その耐久性についてても確認できた。30cmφの発泡スチロール球を用いた学習効果の測定に関しては、平成29年度の継続課題とした。 30cmφの発泡スチロール球を活用した学習効果の測定に先行して、2cmφの発泡スチロール球性の分子模型教材およびその使用に関する簡易テキストを活用し、生体情報を調べることにより解明可能かどうかについて、検証を進めている。 総予算の変更に伴い、安価に視線計測ができる装置を活用した研究手法の開発にも着手できている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 模型の作成について、現在の模型作成法の汎用性・操作性・安定性を高めるため、発泡スチロール球を一定に切断するための装置を作成する。また、スチロール球の大きさを段階的に変えた模型の作成検討し進める。 (2)大型分子模型を用いた研究を大学生及び中高生を対象として進めていく。 (3)安価な視線計測装置について、計測範囲が限られるため、実際の被験者の行動範囲などとの兼ね合いについて検討する。
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Causes of Carryover |
大型分子模型教材から、小型までの研究開発を平成29年度も継続するため。 視線分析関係の検討を、減額に伴い当初購入予定の分析機器を別製品の検討も含め、平成29年度も継続するため。 模型の開発に伴い、被験者用の謝金を次年度も確保するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
模型およびその作成に関する開発を継続する。 視線分析関係の検討を平成29年度も継続する。 被験者用の謝金を次年度に繰り越す。
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Research Products
(2 results)