2018 Fiscal Year Annual Research Report
Can we predict children's back pain from inflammation markers in saliva?
Project/Area Number |
16K13068
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
秋間 広 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (40292841)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 腰痛 / 唾液 / 炎症性マーカ / サイトカイン / 超音波断層装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
腰痛の原因の一つに運動不足が挙げられる.運動不足により腰部の多裂筋(脊柱の安定性に貢献)の萎縮と筋内への脂肪組織の浸潤(筋内脂肪)が生じることがわかっている.このような変性は脊椎骨の不安定性を助長し,腰痛の原因の一つであると考えられている.また,脂肪組織からは様々な炎症性サイトカインが分泌される.この炎症性サイトカインが筋組織の炎症を引き起こし,筋萎縮に関係すると考えられれている.昨年度においても報告したが,2016年度と2017年度には計43名の中学生から,超音波断層装置による脊柱起立筋の筋厚,画像の濃淡を示す筋エコー強度を計測した.側方からの座位姿勢をデジタルカメラを用いて撮影し,姿勢の評価を行なった.唾液を採取して唾液内の炎症性マーカを分析した.その結果,腰痛群が11名,非腰痛群が32名となり,腰痛群は12週間以内に罹患していた.群間のBMI(19±2kg/m2 vs. 18±2 kg/m2),胸椎角(24±6° vs. 25±8°),腰椎角(11±7° vs. 11±11°),骨盤傾斜角(11±5° vs. 10±7°),腰部多裂筋厚(23±3mm vs. 23±3mm),腰部多裂筋エコー強度(43±15a.u. vs. 45±11a.u.),内腹斜筋厚(9±2mm vs. 9±2mm),内腹斜筋エコー強度(38±12a.u. vs. 41±11a.u.),TNF-α(1.4±2.0pg/ml vs. 1.2±1.4pg/ml),IL-6(16.2±35.4pg/ml vs. 5.8±19.9pg/ml)において有意な差は認められなかった.また,唾液中のTNF-αおよびIL-6と各種パラメータにおいて有意な相関関係は認められなかった.以上のように全体的にネガティブな結果であったが,投稿論文として成り立つかどうかを検討している.
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Research Products
(1 results)