2016 Fiscal Year Research-status Report
放課後児童クラブの指導員への効果的なコンサルテーションのあり方に関する研究
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16K13075
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
佐藤 正恵 石巻専修大学, 人間学部, 教授 (00211946)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 宮城県 / 放課後児童クラブ / 支援員 / 悩み / 支援方法 / 質問紙調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
放課後児童クラブに関する制度が大きく変化した現在、宮城県内の支援員(補助員等も含む)が何に悩み、どんな研修会や支援方法を希望してるかなどを調べるため、運営主体の了解を得られたクラブの支援員2099名に、無記名、選択式の質問紙調査を実施した。1112名から回答があったが、そのうち大きな記入漏れのない1067名分を分析した(有効回答率50.8%)。 その結果、9割以上が女性で、40代と50代が全体の6割を占めていた。経験年数は、1年未満が最も多く約2割で、全体の8割が10年未満の者であった。また、支援員としてのやりがいを「強く感じる」および「まあまあ感じる」と回答した人は9割以上に上ったが、約4割が「今後も支援員を続けるか迷っている」もしくは「適当な時期に辞めたい」と答えていた。その約5割が「処遇の問題」、約4割が「体力の問題」を理由としていた。 仕事上の悩みについては、得点が高い順に「発達上ちょっと気になる子どもへの対応」「不安定な雇用や低い賃金など処遇の問題」「子どもが多すぎて目が行き届かないこと」「発達障害児への対応」などであった。今後希望する研修内容は、多い順に「遊びや工作など実技的なこと」「子どもの心理や精神面の理解」「発達障害を持つ子どもへの理解と対応」「安全・防災・事故対策」などであった。また、現在仕事上のアドバイスを受ける仕組みとしては6割以上の人が「学校との情報交換」を挙げていたが、今後希望する支援の在り方では6割以上が「心理等の専門家による巡回相談」を挙げていた。 2017年度は、支援方法として最も希望が高かった心理の専門家による相談についてメールやスカイプによる方法も含め、効果を比較検証していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた質問紙調査を終え、基本的な分析も終えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度は、心理の専門家によるメールやスカイプ、巡回等の相談活動を実施し、満足感等その効果を検証する計画である。対象クラブ、対象支援員もほぼ決まり、パソコンの準備や評価尺度の選定もほぼ終了した。放課後児童クラブが落ち着く6月中旬より開始する予定である。
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Causes of Carryover |
質問紙調査を平成29年1~3月に実施したが、その返送料金を料金後納(日本郵便)としたため、支払いが平成29年度にずれ込むこととなった。この返送料金分が未使用として残った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
質問紙調査用紙(平成28年度実施)郵送代(返送用・料金後納)約17万円、学会・研修会参加のための旅費10万円(5万円×2回)、その他20万円(学会・研修会参加登録料等)の予定である。
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