2017 Fiscal Year Research-status Report
Synthesis and bio-functional analysis of marine polyketide natural product with potent cell proliferation-promoting activity.
Project/Area Number |
16K13082
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 誠 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (80235267)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アンフィリオニン-5 / 細胞増殖促進活性 / 立体配置決定 / 全合成 / 機能解明 |
Outline of Annual Research Achievements |
海洋ポリケチド天然物アンフィリオニン-5は、マウス骨髄由来間葉系幹細胞および骨芽細胞の増殖を極低濃度で促進する生物機能を有することから、骨関節疾患の再生医療や骨粗鬆症治療薬開発のためのリード化合物としての可能性を秘めている。しかし、その立体配置が完全に決定されていないため、細胞増殖促進分子としての機能解明や応用研究はまったく手つかずの状態にある。 これまでに、アンフィリオニン-5のC1-C9部分におけるC4/C5位の相対配置を決定するとともに、提出されたC9位の立体配置の帰属に誤りがあることを明らかに、さらにC9/C12位の相対配置を決定した。本年度はまず、分子右端部に位置するC26位の立体配置の決定に取り組んだ。C17-C28部分に相当するモデル化合物として可能な2種の立体異性体を設計し、Brown不斉クロチル化、Sharpless不斉エポキシ化と5-exo環化により2,5-システトラヒドロフラン環の構築を鍵反応として、C17-C24に相当するアルデヒドを合成した。さらに、両鏡像体が入手可能なRocheエステルを出発物質としてC25-C28部分に相当する2種類のヨウ化物を合成、有機セリウム試薬へと変換して、上記のアルデヒドへの付加反応によりフラグメント連結を行った。さらに、Barton脱酸素化を経て、C26位に関する2種類のC17-C28ジアステレオマーモデル化合物の合成を達成した。こうして合成した化合物のNMRデータを天然物の当該部分と詳細に比較した結果、2種類の化合物の間で極めてわずかな差が観測された。今後さらに、これら2種の化合物のどちらが天然物と同一の立体配置を有するかを検証する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画していたアンフィリオニン-5のC17-C28部分に相当するモデル化合物の合成ルートの再設計が必要になったため、合成法の条件検討と最適化に予想外の時間を要した。また、C26位の立体配置の決定が当初予定した以上に困難であることが判明した
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Strategy for Future Research Activity |
アンフィリオニン-5のC26位の立体配置を早期に決定することにより、最終的な相対配置決定のための候補化合物となる立体異性体の数を2 つに絞り込み、全立体配置の決定と全合成を完成させることにより、本天然物の機能解明へと展開する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額は、今年度の研究が当初計画より遅れたことによる未使用額である。 補助事業期間を延長し、平成30年度の円滑な研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(8 results)