2016 Fiscal Year Research-status Report
イリジウム錯体の特性を活かしNash病巣を描出する新規生体イメージング技法の確立
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16K13103
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
穂坂 正博 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (80311603)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イメージング / イリジウム錯体 / 非アルコール性脂肪性肝炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
飲酒との関係が認められない非アルコール性脂肪性肝炎(NASH: non-alcoholic steatohepatitis)は、メタボリック症候群とリンクした肝硬変、肝がんの前駆病態として近年注目されている。現在、NASHの画像診断にエコー、CT、MRIなどが用いられているが、その確定診断には、侵襲性の高い「肝生検」が必須となる。現在、我々の研究グループは生体の低酸素病態(がん、梗塞など)を非侵襲的に光でイメージングするイリジウム錯体の開発・実用化を目指している。申請者は、このプローブでNASH病態もイメージングできるという予備実験データを得た。そこで本申請計画では、マウスをモデルとしてイリジウム錯体がNASHで発光するメカニズムを検証し、NASH病態のイメージング法を確立する。 本研究の目標は、(1)マウスをモデルとしたイリジウム錯体によるNASH病態の生体イメージング技法の確立、(2)生体イメージング技法を活用したNASH病態とイリジウム錯体発光の関係性の解明、である。目標を達成するために、予備実験で得られたデータを基に、①イリジウム錯体プローブやイメージング技法をNASH病態描出のために最適化する。②生化学的な肝機能解析法や形態学的な肝組織病理像の解析により、NASH病態とイリジウム錯体発光の関係性を解明する。③確立したイメージング方法を活用してNASH病態に影響を与える薬剤や機能性食品の評価を行う。 平成28年度に申請者は、『NASH病態描出のためにイリジウム錯体によるイメージング技法の最適化』と『NASH病態とイリジウム錯体発光の関係性解明』を中心に研究を行った。その結果、イリジウム錯体の投与量と投与後からイメージングまでの最適時間を見出した。またNASH病巣とイリジウム錯体発光の関係性についても解明に向けた糸口を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成28年度は本申請計画のメインであるNASH病態とイリジウム錯体発光の関係性について、方向性が得られたことが大きい。 本申請計画ではすでに、当初予定したNASH病巣の酸素分圧計測、各種生化学データの獲得、NASH肝臓のイリジウム錯体の取り込み、NASH病巣イメージングに適したイリジウム錯体の選定、などが終わっている。イリジウム錯体発光メカニズムについても興味深いデータが得られているため平成29年度に全体をまとめられる。また特許申請もすみ、特願番号を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度はこれまで得られたデータの検証を重ね、論文用データを用意する。 さらに上記③に示した『確立したイメージング方法を活用してNASH病態に影響を与える薬剤や機能性食品の評価を行う』についても既存薬剤を用いて検証を始める。
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Research Products
(4 results)