2017 Fiscal Year Annual Research Report
non-alcoholic steatohepatitis imaging with iridium cpmplexes
Project/Area Number |
16K13103
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
穂坂 正博 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (80311603)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イメージング / イリジウム錯体 / 非アルコール性脂肪性肝炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
肝臓に30%以上の脂肪が蓄積した状態は脂肪肝と呼ばれ、その中でも飲酒との関係が認められない非アルコール性脂肪性肝炎(NASH: non-alcoholic steatohepatitis)は、欧米で肝硬変や肝がんの原因として重要視されており、メタボリック症候群が蔓延し始めた我が国でも、今後患者が増大することが危惧されている。従来の腹部エコー、CT、MRIなどの画像診断法でもNashの罹病疑念を可視化できるが、詳細な診断には、肝臓に太く長い針を刺して組織の一部を採取し調べる侵襲性の高い肝生検が必須である。このためNASH病態を早期発見できる低侵襲性診断や、簡便かつ有効な薬剤探索・評価モデルの確立は、医療・創薬産業における喫緊の課題である。 これまで申請者は低酸素病態に焦点を当て、その超早期診断に向けて、簡便で安価な分子イメージング技術の確立を目指してきた(Cancer Research,70, 4490 2010;Angew.Chem. Int.Ed.Engl. 51, 4148, 2012; Anal.Chem. 87, 2710, 2015)。がん、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの病巣では正常組織と比べ低酸素状態にあるため、申請者が開発してきた低酸素環境下でのみ発光するイリジウム錯体とその改良体は、生体で低酸素病態を可視化できる新規の分子イメージング法として期待されている(特許5353509,5392746;Cancer Research,70,4490,2010)。 申請者は、本申請計画でNASH誘発モデルマウスの肝臓がイリジウム錯体で有意に標識され、通常食を与えNASHを治療すると、そのシグナルが消失することを見出した。さらにマウスをモデルとしてNASH病態のイメージングを確立し、イリジウム錯体がNASHで発光するメカニズムを検証した(論文準備中)。
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Research Products
(2 results)