2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research on innovative ways of reproducing the ancient and superb "kirikane" technique
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16K13177
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
小林 翼 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (80771914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 杏奈 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (90724526)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 芸術 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度の研究実施計画は、1、截金技法が使用されている作品や比較対象作品のデータ収集・閲覧、そして技法の実践により技法の特質を分析。2、分析した結果をもとに、シルクスクリーンを使用した再現方法を研究、試作。また、他の技法の中から截金技法の特質を再現できうる技法を選出・改良を加え、截金文様の作成を行う。3、截金が施されている作品を対象に複製制作を行い、本研究で開発した新たな技法と古来の截金技法との比較・検証を行う。4、開発した技法による作品の展示発表及びワークショップの実施である。以上の計画に基づき研究を行った。 具体的な実施内容は、1に関しては金装飾技法に関しての研究を引き続き行った。研究した技法はゴールドサンドイッチガラスの技法及び、工業用の金の特殊印刷の技法である。特殊印刷は印刷した後印刷したときに凹みがない技法を調査、その中より選出した2種類のサンプルを作成した。 2に関しては、今まで調査を行った金装飾技法を使い、シルクスクリーンの技法と掛け合わせるなど、適切な技法の開発及びサンプルを作成した。技法のキーと推測される金箔を固定する接着材のパターンは得に多くテストをした。さらに、比較用の截 金のサンプルを作成。開発した技法と截金の差異を5段階での評価を行った。3に関しては、開発した技法の中で2の中で評価が高かった技法を使用し、国宝「普賢菩薩像」(東京国立博物館蔵)の部分複製を行った。截金部分は開発した技法を使用、その他部分に関しては高精細のデジタルプリントにて複製を行った。4に関しては、都内のギャラリーにて研究内容の発表を行った。発表内容は、他技法との比較サンプルの展示、成果物の展示、様々な金装飾技法による作品展示、截金、シルクスクリーンなどの作業道具展示をした。さらに、開発した技法によるワークショップを行い、広く一般への周知を行った。
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