2018 Fiscal Year Annual Research Report
The Discourse of Risk in British and American Literature: From the Perspectives of Literature, Mathematics, Political Science, and Linguistics
Project/Area Number |
16K13200
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
下條 恵子 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (30510713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 智明 福岡工業大学, 社会環境学部, 准教授 (00404088)
内田 諭 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (20589254)
斎藤 新悟 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (40515194)
谷口 説男 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70155208)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 文学 / 言語学 / 国際政治 / 数学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者および分担者が参加する定例研究会を月に1回の頻度で実施した。そこでは、リスクマネジメントが現実的描写によって綴られることの多い戦争小説と、空想的観点からリスクマネジメントを描くことの多いユートピア小説を数量言語学的に比較分析するプロジェクトを進めた。それにあたり、まず18世紀から20世紀の該当作品を選定し、デジタルデータを収集し、二つのコーパスを作成した。また、両ジャンルの文学研究資料を輪読し、双方の文学的特徴、現代における批評の潮流などを概観・整理し、国際政治学における研究方向との比較を行った。それから、本プロジェクトのデータ分析にふさわしい数学モデルを見出すために、トピックモデルに関する研究報告および議論なども行った。現在はこれらをとりまとめた論文執筆の準備中である。(下條、斎藤、渡邉、内田) また、これと平行して、代表者・下條は航海物語の形式の一つとして「投壜通信」を取り上げ、遭難や座礁といったリスクに対峙する物語形式として位置づけながら、それがポーなどの19世紀アメリカ作品から日本文学に紹介された経緯、および夢野久作や江戸川乱歩のような作家たちによって改編されていった状況について研究した。この成果を International Poe and Hawthorne Conferenceにおけるセッション(セッション名:Transpacific and Transatlantic Poe)で発表した。さらにこれらの研究の補足資料の収集をアメリカのニューヨーク公共図書館(バーグコレクション)にて行った。(下條)
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Research Products
(1 results)