2018 Fiscal Year Annual Research Report
Urgent research on Mlabri and Suma in Laos
Project/Area Number |
16K13219
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 高志 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20377766)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ラオス / 危機言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は、①ラオス北部で話されている危機言語のうち、人口が極めて少ないために緊急の調査が必要な2つの言語、すなわち、モン・クメール系の言語であるムラブリ語(人口約20人)とチベット・ビルマ系の言語であるスマ(他称はコンサート)語(話者約20人)を対象に言語調査を行い、②両言語の周辺で話されている言語の調査を行った。調査地はラオスのサイニャブーリー県ピアン郡とサイニャブーリー郡、および、ウドムサイ県ナーモー郡である。 2018年度は、2018年12月から2019年1月にかけて14日間、2019年3月に24日間、調査を行った。調査した言語は、①の対象としてはムラブリ語とスマ語、②の対象としては、ムラブリ語の周辺で話されている言語としてプライ語、フモン語、ニュアン語、そして、スマ語の周辺で話されている言語としてプニョート語、モトゥ語である。 2019年3月時点で、サイニャブーリー県ピアン郡情報文化観光事務所が把握しているムラブリの人数は19人であった。本研究開始以前には、このうち4人の話者の言語データを入手済みであったが、本研究においてはこの4人のうち1人と継続して調査を行い、さらに新たな話者2人の言語データを入手することができた。すなわち、これまでで、19人のうち6人の話者の言語データを入手することができたことになる。 スマ語、プライ語については2人の話者を対象に、プニョート語、フモン語、ニュアン語については1人の話者を対象に、言語調査を行った。 連携研究者の園江満氏は研究代表者とともにフィールドワークを行い、養蜂、蜂蜜採集、噛むお茶であるミエンなど、物質文化の調査を行った。
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