2017 Fiscal Year Annual Research Report
Developing a Web-search engine for noun co-occurrence with verbs and its knowledge contribution to the reading listening comprehension
Project/Area Number |
16K13242
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
玉岡 賀津雄 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (70227263)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 杏子 関西学院大学, 付置研究所, 講師 (80723543)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | コーパス研究 / 動詞句の処理 / 自他対応動詞 / 音韻類似性 / 言語データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、5つのことを行った。第1に、日本語は「なる」言語である(池上 1981, 2006; 西光 2010a, 2010b; 寺村 1976など)と言われており、他動詞よりも自動詞がよく使われる傾向が予測される。そこで、自他対応動詞36対を選び、18年分(1998-2015)の毎日新聞のコーパスを使って、自動詞と他動詞の使用頻度を比較した。その結果、自動詞と他動詞の使用傾向に違いがなく、類似した使用傾向であることを示した。第2に、フランス語や英語などのヨーロッパ諸語と比べて、日本語は、無生名詞が主語になり易く(Hinds, 1986; 国広, 1974a, 1974b)、他動詞よりも自動詞に無生名詞を主語につけて表現する傾向がある(池上, 1981, 2006; 西光, 2010; 寺村, 1976)という議論がある。そこで,使用頻度の高い自他対応のある32対の動詞を選んで、主語にどのくらいの無生または有生の名詞が選ばれているかを調べた。その結果、自動詞の場合に、無生名詞のほうが有生名詞よりも主語になり易く、他動詞だと両名詞群が同じくらいの頻度で主語になることを実証した。第3に、目的語と他動詞で構成される動詞句の共起頻度の影響を視線計測によって実験を実施した。共起頻度の影響が観察され、さらに目的語の名詞の頻度の影響もみられ、詳細の動詞句の認知処理メカニズムを解明するデータを収集した。第4に、日本語、中国語、韓国語、ベトナム語の4言語間の漢字二字で表記される類似語の音韻類似性を計算して、Web上(http://kanjigodb.herokuapp.com/)で検索できるようにした。第5に、新常用漢字2,136字の様々な特性を検索することができる検索サイトを作成して、誰でも自由にアクセスできるようにした(http://www.kanjidatabase.com/)。
|
Research Products
(26 results)