2017 Fiscal Year Research-status Report
日中韓の英語教科書に見る女性表象―男女共同参画社会を目指した英語教材のあり方
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16K13261
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 有香 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40341226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相川 真佐夫 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (60290467)
原 隆幸 鹿児島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (40572227)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ジェンダー / 教科書 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】 英語教育の目的のひとつが,異なる立場の人々への理解を深めることであるならば,身近な他者である異性への理解,すなわち,男女共同参画社会への貢献が,これからの英語教育に強く求められる。本研究では,日本・中国・韓国の中学高校で使用されている英語教科書を調査し,(1)manやwomanなどの性特定表現の使用状況,(2)女性/男性に関する題材選定状況,(3)女性/男性を含む写真や挿絵の使用状況を分析し,教科書におけるジェンダー表象を明らかにすることを目的としている。さらに,同時開発する検索システムにより,言語・題材・図像の3観点から検索可能な、日中韓英語教科書ジェンダー表象検索システム(GETJACK)を構築することを目指している。 【研究概要】 これまでに,日本・中国・韓国の中学校高等学校で使用されている英語教科書を収集し,それらのデータ化を行っている。また,韓国と日本の教科書における写真とイラストについて,一部,比較分析を行った。また,網羅的な調査を行うにあたっての調査デザインを決定した。また,調査デザインにのっとって,日本の教科書の一部をGETJACKで検索可能な形式に加工した。 本年度は,引き続き,調査デザインに合わせたデータの分析を実施し,GETJACKの試用を行うとともに,新たに,ジェンダーの視点からの各国の英語教育環境の調査を行う予定である。また,調査研究から得られた知見の一部を,順次,内外の学会で発表することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各国の英語教科書は,量・質ともに差が大きく,一つの基準で,網羅的調査を行い,データベース化するための調査基準のデザインに時間がかかった。また,デザインフォーマットにのっとってイラスト・写真のデータを分析した時に,教材によっては,細かい分類が必要となり,予想よりも時間がかかった.そのため,DB化作業が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,ジェンダー表象と学校教育および教材の研究,ジェンダーの視点からの教材のDB化を行う。さらに,GDB検索システムを開発し,テキスト・題材・挿絵の 3 観点から,キーワード検索・詳細表示が可能なオンライン検索システムの開発を目指す。特に本年度は,最終年度となるため,内外の学会で,GETJACKに関する知見を積極的に発表する予定である。
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Causes of Carryover |
各国の英語教科書は,量・質ともに差が大きく,一つの基準で,網羅的調査を行い,データベース化するための調査基準のデザインに時間がかかった。また,デザインフォーマットにのっとってイラスト・写真のデータを分析した時に,教材によっては,細かい分類が必要となり,予想よりも時間がかかった.そのため,DB化作業が遅れており,謝金等の費用が最終年度にずれ込んでいる。
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