2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Cognitive Linguistics Approach to Grammar Teaching to Foster Language Awareness Raising
Project/Area Number |
16K13262
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
児玉 一宏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (40340450)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 哲春 京都ノートルダム女子大学, 人間文化学部, 教授 (60367977)
山梨 正明 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (80107086)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 言語意識の高揚 / 構文理論 / 言語習得研究 / 小学校英語 / 英文法の指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究は、主として認知言語研究の成果を英語教育(特に英文法の指導)に有効に活用することにより、言語意識の高揚を生み出すための方法論の研究とその総括であった。特に言語学の構文理論とその関連分野としての言語習得研究に注目し、国内外の学会に出席し、言語学と英語教育学の領域横断的な統合の可能性を探った。そこでは、言語構成体としての“construction”の捉え方に十分な工夫を凝らし“construction”を基本単位とする英語へのアプローチを実践することが、中等までの英語教育においては有用性の高い指導法であることが分かった。言語学において、言語の使用文脈と語用論を考慮する重要性については今更言うまでもないが、初等および中等の英語教育において、学習者の言語意識の高揚を図るには、この点を含めて“construction”の適切な活用が求められる。2018年度に実施した免許更新講習と英語免許講習の際に、これまでの研究成果の一部を示し、教育現場との交流の機会を得た。併せて、教育現場でも実際に活用できる教授法の考案のために、現職教員との交流や懇談を通して問題意識を共有するとともに、建設的な意見交換を行った。特に、後者の15回の授業「英語学」の中で「英語学」の知見を初等教育の英文法の指導にどのように役立てるかについて考察した(一部は、本研究の成果として『小学校英語内容論入門』の中で「文、文法構造、文法の指導」として記している)。年度末には、これまでの研究全体の総括という意味で、英語という言葉の不思議さ、英語について思索することの面白さを教授する指導の在り方についてのまとめを行い、現在、これを出版物として発表する準備を進めている。最後に、本研究で発見された新たな課題を含め、学習効果の点で期待値の高い知見を有効に活用するためのより具体的な研究を今後も継続していく所存である。
|
Research Products
(5 results)