2017 Fiscal Year Research-status Report
英語eラーニングでの自律的学習促進ツールとしての学習履歴データの活用に関する研究
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16K13265
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
渡辺 智恵 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80275396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 信之 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80202472)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 英語学習 / eラーニング / 学習履歴データ / 自律的学習の促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)平成28年度末に新たな学習履歴データ提示の仕組みを実装した英語eラーニングを、広島市立大学の実際の平成29年度前期授業「CALL英語集中」と「eラーニング英語」で試行した。学習履歴データの確認の有無、確認のタイミング、確認に要する時間等のデータを収集した。(2)前期授業終了後、学習者全員にアンケート調査を実施し、学習履歴データの提示により誘発された学習に対する内省や振り返りを行ったかどうか、その結果として学習行動を変えるようなことがあったかどうか等について量的調査を行った。特に2年生については、平成28年度に受けた英語eラーニング学習での学習履歴データの提示と、平成29年度の学習履歴データの提示を比較させ、学習に対する内省や振り返り、学習行動の変化に差があったかについても調査を行った。また同時に、学習者自身の学習スタイル、英語力、学習の進捗状況、利用可能な学習時間の制約などの学習者要因についても調査した。(3)収集した学習履歴データに関するデータと、各学習者の実際の学習パフォーマンス(教材消化率、正解率、学習時間、不適切学習の有無等)との関係を分析した。(4)(2)と(3)での調査にもとづき、学習者を学習履歴データの提示の観点、学習者要因の観点、学習パフォーマンスの観点からいくつかのグループに分類し、各グループを代表する学習者5名程度にインタビュー調査を行い、質的データを収集した。(5)(2)~(4)の調査結果にもとづき、どのようなタイプの学習者に、どのような学習履歴データを、どのようなタイミングで、どのような形で提示することが有効であるかの示唆を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上述の(5)で得られた示唆にもとづき、英語eラーニングの学習履歴データ提示の改良を行う予定であったが、それを行う時間的な余裕がなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)平成29年度末に新たな学習履歴データ提示の仕組みを実装した英語eラーニングを、広島市立大学の実際の平成30年度前期授業「CALL英語集中」と「eラーニング英語」で再試行する。 (2)平成29年度の結果と平成30年度の結果を比較し、その有効性を再検証するとともに、学習履歴データの提示と自律的学習との関係について、学習者要因の違いも含めた上で、より大きな知見を得る。
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Causes of Carryover |
主には、調査で得られた示唆にもとづき、英語eラーニングの学習履歴データ提示の改良を行う予定であったが、それを行う時間的な余裕がなかったことによる。
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