2017 Fiscal Year Research-status Report
英和辞書使用能力育成のための電子教材開発とその効果の検証
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16K13271
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松本 修 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (70757286)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 辞書使用能力 / 電子教材 / 社会文化理論 / ダイナミックアセスメント / 辞書使用 / 外国語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究の目的は、(1)日本人英語学習者の英和辞書使用能力を高める電子教材の開発と(2)その学習効果を検証するものである。H29年度はH28年度に続き、電子教材の開発を中心に研究を展開した。 当初、H28年度の研究計画申請時に予定していたマイクロソフト社のエクセルをプラットフォームとして使用していたが、電子教材として開発を進めていく中で、当該アプリケーションの機能にさまざまな限界点があることが判明した。さらに、教材としてのユーザビリティの観点からも、操作性、視認性に問題点があることを確認した。そのため、プラットフォームを変更し、H29年度からはWeb形式の電子教材(オンライン教材)として開発を進めていった。 問題の出題形式、採点方法、教材のデザインに関しては、既存の英語学習用電子教材を参考にしたり、外国語教育を専門とする研究者数名からの意見を取り入れながら、改良を重ねていった。さらに、電子教材による学習効果の更なる向上を目標とし、問題数を当初よりも大幅に拡充した。出題する問題に関しては、問題文、語彙、文法の妥当性について他の研究者の意見を参考に検証を行った。 H28年度の研究成果とH29年度の研究実施状況をふまえ、H29年11月、第24回 Sociocultural Theory- Second Language Learning Research Working Group Meeting (Las Vegas, U.S.A)に参加し、口頭発表を行った。参加した研究者と本研究に関し積極的に意見交換を行うとともに、専門的知見を深めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
電子教材のプラットフォームとして、当初はマイクロソフト社のエクセルを利用する予定であったが、電子教材として開発を進めていく途中、当該アプリケーションの機能にさまざまな限界点があることが判明した。また、ユーザビリティの観点からも、操作性、視認性などに問題点があることが確認された。そのため、プラットフォームを変更し、Web形式の電子教材(オンライン教材)として開発することとなった。これにより、高度なプログラミング技術が必要となり、業者に委託する部分が生じ、業者の選定、開発に関する打ち合わせ等に時間を費やすこととなった。また、同時に、電子教材のデザインや出題する問題や出題形式にも大幅な変更を加えた。さらに、研究の実践を予定していた学校から、事情により研究を許可できないとの連絡があり、対象校・被験者を新たに探す必要となってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で開発する英和辞書能力向上のための電子教材を5月末をめどに完成させる。6月に予備研究を行い、その後、研究デザイン、電子教材の問題点を改善する。7月に海外の国際学会で本研究についての口頭発表を行い、他の研究者と意見交換を行う。9~10月に最終的な研究を行い、結果を分析・考察する。研究成果を国内外の学会で発表・報告し、その後、論文としてまとめ、学術雑誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
調達の方法の工夫などにより、当初計画より経費の使用が節約できたことにより生じた未使用額である。次年度の図書費として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)