2018 Fiscal Year Annual Research Report
Anthropological Study of Blind Culture: On Resurgence of Blind Massage in Taiwan
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16K13310
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
木村 自 立教大学, 社会学部, 准教授 (10390717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
歌川 光一 昭和女子大学, 人間社会学部, 講師 (50708998)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 視覚障害者按摩 / 台湾 / 視覚障害者文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
【調査】 2018年8月17日(金)から2018年8月22日(水)の間に、台北市および新北市新荘区において、視覚障害者按摩団体の会長および視覚障害者按摩従事者を対象に補足調査を実施した。 【研究成果の公開】 研究代表者(木村自)の研究成果の公開については、学術界の枠を越えて、視覚障害者や視覚障害者按摩従事者への報告・発表を中心に、一般社会への公開を行った。まず、2018年6月9日(土)に、関西の視覚障害者団体である「視覚障害者文化を育てる会(4しょくかい)」(長岡京市中央生涯学習センターにて開催)において、「台湾の視覚障害者按摩――フィールドワークから明らかになったこと」と題して講演を行った。同講演においては、今日の台湾においては、視覚障害者按摩が「可視化」されているという点を踏まえた上で、台湾の視覚障害者やその支援組織が近年進めている視覚障害者按摩の普及に係る諸現象について解説するとともに、日本における視覚障害者按摩当事者との意見交換を行った。続いて、2019年3月8日(金)には、東京都立文京盲学校の理療保健科において、同学科の学生を対象に、「アジア(特に台湾)における視覚障害者の文化と職業(あん摩)について」と題して講演を行った。本講演では、台湾視覚障害者按摩における日本ファクターについて、日本植民地期の台湾と戦後の台湾を対比させることで明らかにした。とくに「視覚障害者文化を育てる会(4しょくかい)」で行った講演内容については、「台湾で按摩師を生きる――林萬成の人生の軌跡」と題して、「4しょくかい」機関紙に寄稿した。 研究分担者の歌川光一は、教育史の視角から視覚障害者の社会状況について調査した。2018年度の成果としては、『女子のたしなみと日本近代――音楽文化にみる「趣味」の受容』(勁草書房)を刊行した。
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Research Products
(4 results)