2019 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification and succession of leprosy administration
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16K13315
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
西村 淑子 群馬大学, 社会情報学部, 教授 (80323327)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ハンセン病 / 栗生楽泉園 / アーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、文献及び国立療養所栗生楽泉園の入所者自治会が所蔵する写真等から、ハンセン病行政の実態及び栗生楽泉園の入所者の生活等を明らかにしたものである。入所者自治会から提供された写真約2200枚は、重複や状態の悪い物を除き、撮影時期及び撮影場所を可能な限り確認し、解説を加え、ウェブサイトにアーカイブした。ウェブサイトの公開範囲及び公開時期については、関係者と協議中である。 写真は、以下の時期に区分した。①大正から昭和初期(湯之沢時代)、②1932(昭和7)年から1945(昭和20)年、③1946(昭和21)年~1975(昭和50)年、④1976(昭和51)年~2001(平成13)年。 ①期は、群馬県の草津町にハンセン病患者の集落(湯之沢)が形成され、その人口がピークを迎えるまでの時期である。1916(大正5)年から始まったイギリス人教宣教師コンウォール・リー女史らによる救らい活動(聖バルナバミッション)に関する写真が多い。②期は、1932(昭和7)年に国立療養所栗生楽泉園が設置されてから終戦までの時期である。栗生楽泉園の建物、職員、患者作業の写真等がある。③期は、戦後の改革期である。患者らによる人権闘争、プロミン獲得闘争、自治会活動、運動会、演芸会、盆踊り等、患者らの自主的で多彩な活動の様子を記録した写真がある。④期は、栗生楽泉園開設50年にあたる1976(昭和51)年から「らい予防法」違憲国家賠償請求訴訟熊本地裁判決が下された2001(平成13)年までの時期である。この時期には、記念式典や裁判に関する写真の他、入所者の日常的な暮らしぶり(改良日用品、食事)を記録した写真も多い。
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Research Products
(1 results)