2016 Fiscal Year Research-status Report
空間経済における秩序形成:新しい理論と実証分析手法の構築
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16K13360
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 知也 京都大学, 経済研究所, 教授 (70283679)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 経済集積 / 都市規模 / べき乗則 / フラクタル / スーパーコンピューター / 中心地理論 / 都市システム / 自己組織化 |
Outline of Annual Research Achievements |
理論・数値解析においては、多地域・多産業を含む未知変数10万を超える非線形経済システムのを構築し、学際大型規模情報基盤共同研究利用・共同研究拠点および京都大学メディアセンターとの高度化共同研究を経て、スーパーコンピューターを用いて均衡のブートストラップ解析を可能にする分析枠組について、その基本部分を概ね整備した。具体的には、1次元と2次元の立地空間の下での均衡導出プログラムを開発し、基本的なパラメーター設定下での計算時間の計測を行い、統計解析のためのブートストラップサンプル数を十分に確保するためには、現状、1次元の立地空間のみが現実的な計算時間内で解析が可能であることが判明した。次年度からの本格的な均衡サンプル蓄積に向けて、本年度に蓄積したサンプルを用いて、収束条件の検証・均衡解析のためのプログラムの作成等を開始した。 実証分析では、1kmメッシュ相当の人口分布データを地球規模で取得し、人口集積の空間パターン解析の基礎データの整備を開始した。特に、理論分析における人口集積に対応する、実データにおける人口集積を定義し、その検出手法を開発して、日本・米国・中国・インドのデータに適用してた。このデータは、研究開始時に想定していなかったデータであるが、計画当初想定していた対象地域:日本・米国・中国・インド・ドイツより、大幅に広範囲な国・地域を含めて、上述の理論分析の実証基礎を構築できることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H29年度から、本格的な数値解析を開始できる状況にあり、概ね当初の計画通りに進んでいる。また、実証分析では、当初想定したよりも詳細かつ広範囲な国際地域からのデータ取得が可能になり、データ整備は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
H29年度は、本格的な数値解析を開始し、均衡のブートストラップ・サンプルの蓄積を行うとともに、人口集積データの整備を終え、現実経済における人口集積の秩序形成について、実証分析を開始する。特に、当初予定していた、日本・米国・中国・インド・ドイツ等の限定的な国のみでなく、地球規模で解析を進める。 また、メッシュデータを用いた人口集積検出手法を完成し、市区町村等行政地域との接続についても、その方法を整備し、公開する。
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Causes of Carryover |
H28年度は、数値解析プログラムの高度化に関して、学際大規模情報基盤共同研究・共同利用拠点との共同研究に採択され、スーパーコンピューターの使用に関して、大幅な支援を得た。そのため、本萌芽的研究の申請額が大幅に削減され、十分な計算機資源を確保できなかった分について、H29年度に本格的な数値解析を行う際のスーパーコンピューター経費として有効利用するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年に本格化する数値解析において、京都大学のスーパーコンピューター利用のために使用する。
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Research Products
(2 results)