2018 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding the current situation focusing on small and medium-sized private hospitals where information disclosure is not progressing and strategic model construction for survival
Project/Area Number |
16K13379
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
谷 祐児 旭川医科大学, 大学病院, 准教授 (70768689)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 病院経営 / 経営戦略 / 中小規模病院 / 外部適応力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,これまであまり注目されなかった中小規模民間病院にフォーカスし,安定した経営基盤を獲得するための病院経営について,他院連携をはじめとした外部環境への対応,医療情報システムなどを活用した内部環境への対応を戦略,組織そして会計といった統合的観点から解明する研究であり,これから推進すべき経営モデルの構築を目指すものである。本研究は,期間は3年間を想定しており今年度は最終年度である.昨年度実施した中小規模民間病院の経営実態調査をもとに,更なる詳細な分析を行い経営モデルの構築提案を行った.合わせて,先行研究で行った北海道内の中小規模民間病院との比較から地域性の検討も行った.以上の研究成果を学会報告や一部論文報告を行った 中小規模民間病院においては,経営状況とIT導入や戦略立案・評価状況との相関があり,独自に作成した外部適応力指標との相関も高かった.このことから,中小規模民間病院では未だあまり重要視されていない,経営戦略立案及び評価の重要性が確認された.また,業務改善のためのIT導入や経営上の課題の設定も財務状況と相関しており,これまであまり重要性が認識されていなかった外部環境の分析.評価の重要性と外部環境の変化に対する対応の迅速さの重要性が認められた.これらのことは,一般企業にとってはすでに当然のことと認識されてはいるが,中小規模民間病院においては組織として成熟している病院が少なく,改めて基本的なことを行う必要性が重要であった.また,北海道の中小規模民間病院は特にこの傾向が強いことから,今後に向けて業務の効率化と組織体制の確立が需要課題である. 今後も継続的な研究課題として,継時的に観察.評価を行っていく計画である.
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Research Products
(5 results)