2016 Fiscal Year Research-status Report
人材流出を介した技術流出の経済的影響に関する実証分析
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16K13383
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Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
藤原 綾乃 文部科学省科学技術・学術政策研究所, 第2調査研究グループ, 主任研究官 (80755976)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 技術流出 / 人材流出 / 名寄せアルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
人材流出を介した技術流出の経済的影響について分析を行うため、特許および論文データから人材の移動状況を把握するためのアルゴリズムの作成を行った。名寄せに関するアルゴリズムを作成し、それに基づきデータセットの作成を進めている段階である。 研究の成果の一部は論文や国際学会での発表に向けて準備を行っている。 名寄せアルゴリズムは先行研究からさらに工夫を高め、高い精度での名寄せを実現することができている。この名寄せアルゴリズムを用いることで、移動者の移動状況や所属機関等につき、特許や論文データから抽出することが可能である。現在は、それらの作業に移行し、順次研究を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでのところ、研究は研究計画に基づき、おおむね順調に進展している。名寄せアルゴリズムの作成が完了したことがその大きな理由である。名寄せアルゴリズムの作成と並行して、先行研究に関する調査を行ってきたほか、国際学会での発表の準備等も進めてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終的な目的は、人材流出を介した技術流出の経済的影響を把握することにある。この点、人材流出を把握するために不可欠な名寄せアルゴリズムは完成している。今後は、完成したアルゴリズムを用いて、人材の移動を正確に把握し、移動者が技術流出に与えた影響について分析を進めていくことになる。移動者と技術流出の関係については、特許データを用い、また経済的影響については企業・研究機関等の各種経済データも含めた分析が必要となり、それらの準備を順次行っていく。
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Causes of Carryover |
平成28年度の研究計画はおおむね順調に進展したものの、国内の研究発表の場所が都内であり、旅費が発生しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
統計分析に用いるデータの購入費や書籍購入、投稿論文に係る英文校正費などに使用する予定である。
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