2018 Fiscal Year Research-status Report
人材流出を介した技術流出の経済的影響に関する実証分析
Project/Area Number |
16K13383
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Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
藤原 綾乃 文部科学省科学技術・学術政策研究所, 第2調査研究グループ, 主任研究官 (80755976)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 人材流出 / 人材流動化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人材流出を介した技術流出の経済的影響を明らかにしようとするものである。これまで技術流出の原因の一つとして退職者等による技術流出が問題視されてきたが、その影響額については明らかにされてこなかった。そこで、本研究においては、日本企業からアジア企業へ移動した技術者の名前や属性等を正確に同定したのち、移動技術者が移動先で関与した特許を特定し、その経済的価値を算定を行っていく。さらには、日本の企業別の経済的損失を推定し、技術者人材が企業に与える影響の検証や日本企業の技術流出対策と経済的損失の関係について実証的に分析を行っていくものである。 研究の結果については、国際誌、国際学会において発表を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データセットを構築し、実証分析を行っている。また、国際学会等において発表を行うことで、積極的に意見交換を実施してきた。その結果、当初の予定通り、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
データセットの構築においては、かなりの労力を費やす必要があり、多大な時間をこの作業に割くことになった。結果として完成したデータセットは、多面的な分析に耐えうるものになっていると考えられ、現在進めている実証分析以外の切り口でも応用できるものと思われる。そこで、今後は、これまではあまり議論されてこなかった論点についても果敢に挑戦し、論文としてまとめていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
産前産後休暇等を取得した関係上、研究中断期間が数ヶ月間発生したため。
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